痛み, 足の痛み
10.202017
内股(太ももの内側)の痛みの改善方法【東洋医学タイプ分類】
1.股陰痛(こいんつう)とは?
太ももの内側の片側性あるいは両側性の痛みを東洋医学では股陰痛といいます。
(※)経絡の流れの関連から外陰部の痛みを伴います。
※経絡とは長い年月をかけて体系付けられた体内の状態が体表に反映される部位(経穴:ツボ)がグループ分けされたもの。線で表される。
2.分類
東洋医学的には太ももの内側の痛みを以下の4のタイプに分類して、治療や養生指導を行っていきます。
自分がどのタイプなのかを知ることは治癒への第一歩です。
それぞれの特徴的な症状をチェックして、一番チェック数が多かったタイプの解説・対策法を参考にしてみてください。
2-1.湿熱タイプ
両側性の場合
長期化した場合
2-2.寒湿タイプ
長期化した場合
2-3.気虚血瘀タイプ
2-4.腎陽虚タイプ
3.解説とワンポイントアドバイス
3-1.湿熱タイプ
【解説】
カラダの中の余分な水分と余分な熱が原因で起こる太もも内側の痛みです。
冷やすことで楽になる切り裂くような痛み、体が熱い、赤黄色いおりものが出ることが特徴的です。
黄帯(黄色いオリモノ)の分類と原因と対策【東洋医学】←黄色いオリモノは感染症の場合もありますので、こちらも要チェックです!
【ワンポイントアドバイス】
これ以上、余分な水分と余分な熱をカラダに入れないことと、排出することがポイントになります。
カラダの中に入れないためには、脂っこいものや甘いもの、しつこいものを控えるようにすることです。
そして、排出するためには、ハトムギ茶を飲むのが良いでしょう。
3-2.寒湿タイプ
【解説】
カラダの中の余分な水分と余分な水分が原因で起こる太もも内側の痛みです。
慢性病のため、カラダが衰弱して冷えている人などがなりやすいです。
温めることで楽になるひきつるような冷えと痛み、寒気、薄いおりものなどが出ることが特徴的です。
白帯(白いオリモノ)の分類と原因と対策【東洋医学】←薄いオリモノでも東洋医学的には4つの分類があります。
【ワンポイントアドバイス】
これ以上、余分な水分と余分な冷えをカラダに入れないことと、カラダの中から温める力を養うことが重要です。
サラダやお刺身などの生ものや冷酒、緑茶などは身体を冷やし、さらに余分な水分までためてしまうので控えるようにしましょう。
散歩などの軽い運動から始め、体をどんどん動かして、熱を自ら作り出せる体を作りましょう!
3-3.気虚血瘀タイプ
【解説】
体力が落ちることによって血行が悪くなり、東洋医学でいう悪い血である瘀血(おけつ)が為りやすくなります。その瘀血によって太ももの内側に痛みを感じます。
キリで刺すような痛み、太ももの内側の皮膚が暗い紫色で粗くなることなどが特徴的です。
【ワンポイントアドバイス】
瘀血を取り除いていくことと、体力の回復が重要です。
栄養のあるものを食べ、睡眠をしっかりとりましょう。
症状の軽い場合は身体をよく動かしてください。
痛みが強く出ている場合は、悪化する場合がありますので、運動は控えてください。
3-4.腎陽虚タイプ
【解説】
慢性病で体力が低下し、体を温める力が低下したために起こる太ももの内側の痛みです。
太ももの内側の皮膚が青白く、ひきつるような痛みがあり、冷えると悪化し、温めると緩解するという賞饒が特徴的です。
【ワンポイントアドバイス】
栄養価の高いものを食べ、良い睡眠をとりましょう。
少しずつでも体に負荷をかけ、体力をつけていきましょう。
散歩などの軽い運動から始めてみて下さい。
4.まとめ
皆さんはどのタイプだったでしょうか?
今回のチェックでは大まかに自分がどのタイプなのかお分かりいただけたのではないかと思います。
しかし、細かな正確な体質分類は専門家でなければできませんので、お近くの良い鍼灸院をお選びください。
また、各タイプ別のワンポイントアドバイスはタイプが正確に決定できてこそ効果があります。
このワンポイントアドバイスによって症状が悪化したなどの場合、当サイトでは一切責任を負いかねますので、ご了承ください。
参考文献:中医研究院 趙金鐸(1987)『症状による中医診断と治療 下巻』神戸中医学研究会編訳,燎原書店.
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