足の痛み
12.212017
【ランニングや中高年のアキレス腱の痛み】アキレス腱周囲炎・腱炎の症状・原因・治療まとめ
1.アキレス腱周囲炎・腱炎について
下腿にある腓腹筋の腱部であるアキレス腱に負担がかかり炎症が起こる疾患をアキレス腱炎といいます。
また、腓腹筋を包むパラテノンという腱傍組織の炎症をアキレス腱周囲炎といいます。
ダッシュやランニング、長距離ランナーなどにより発症し、スポーツ障害では頻度の高い疾患です。
また腱部の変性が関連していることから中高年にも多く、靴の不適合なども要因となるためスポーツをしない人にも起こります。
症状はアキレス腱部の痛みや腫れが起こり、歩行時や運動開始直後、運動後に痛みを感じます。
基本的には原因となる運動の中止などの保存療法が選択されます。
変性などが関与している場合は難治性となることもあります。
2.アキレス腱周囲炎・腱炎の症状
◆アキレス腱部の痛み
歩行時や運動開始直後、運動後にアキレス腱部の痛みが起こります。
足関節を背屈したときに痛みが増強します。
◆腫れ
アキレス腱部に腫れを認めます。
◆捻髪音
症状が進行すると足関節を動かした際にシャリシャリといった捻髪音を感じることもあります。
3.アキレス腱周囲炎・腱炎の原因
ダッシュやランニング、靴の不適合によりアキレス腱部やパラテノンに繰り返しの負担がかかることで発症します。
繰り返す微小断裂により腱部に瘢痕化が生じることもあり、難治性となることが多いです。
臨床的には腱炎と腱周囲炎鑑別は困難ですが基本的に治療は保存療法となることが多いです。
◆アキレス腱炎・周囲炎を起こしやすいスポーツ一覧
・短・中・長距離ランナー
・サッカー
・バレー
・バスケ
4.アキレス腱周囲炎・腱炎の検査と診断
◆触診
アキレス腱部に圧痛が認められます。
変性が起き膨隆している場合もあります。
足関節の他動背屈で痛みが増強します。
◆画像検査
レントゲンでは石灰化などの有無や他の疾患との鑑別をします。
MRIでは腱部に膨化が認められます。
5.アキレス腱周囲炎・腱炎の一般的な治療
◆保存療法
・安静
原因となる運動の中止します。
テーピングなどで背屈制限をする場合もあります。
・アイシング
炎症部である腱部を冷やします。
・足底挿板
踵が高くなるようにクッションを入れ、腓腹筋をゆるめるようにします。
・薬物療法
基本的に湿布薬などの痛みを抑える薬が処方されます。
◆手術療法
難治例ではアキレス腱再建術やパラテノン郭清術を行う場合があります。
6.アキレス腱周囲炎・腱炎の鑑別
◆アキレス腱断裂
完全断裂の場合では特徴的な症状を呈するため鑑別は容易です。
部分断裂では単なる腱炎と判断し、完全断裂へと移行する場合もあるため注意が必要です。
7.アキレス腱周囲炎・腱炎の予後と後遺症
基本的には予後は良好で安静により症状も軽減します。
しかし変性などが基盤となり長期にわたって症状がある場合は、難治性となるため手術が選択される場合もあります。
変性を起こしていると腱部の断裂を起こす場合もあるため注意が必要です。
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