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妊娠中のトラブル!声が出ない!声がかすれる!【4つの対策】

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1.妊娠中の嗄声(させい)とは

妊娠中に声が枯れることで、ひどい場合は声が出なくなることです。

ここでは、東洋医学的な原因による分類と対策を記します。

ただ、嗄声には重大な疾患が隠れていることもありますので、まずは耳鼻咽喉科を受診することをお勧めいたします。

 

2.分類

東洋医学では妊娠中の嗄声は4つのタイプに分かれます。
タイプによって治療方法や養生が変わります。
自分がどのタイプなのかを知ることは治癒への第一歩です。
それぞれの特徴的な症状をチェックして、一番チェック数が多かったタイプの解説・対策法を参考にしてみてください。

2-1.風寒タイプ






 

2-2.痰熱タイプ






 

2−3.肺陰虚タイプ





 

2−4.腎陰虚タイプ








 

3.解説とワンポイントアドバイス

3-1.風寒タイプ

【解説】
いわゆる冷えによるカゼが原因の声枯れです。
特徴としては、突然声が出にくくなり、ひどい場合、声が枯れます。
薄い色の痰がでて、鼻詰まり、鼻水、悪寒発熱がみられます。

【ワンポイントアドバイス】
風邪を引いたときの対処法をしてください。
水分を摂って、暖かくして、よく寝ることが大事です。

 

3-2.痰熱タイプ

【解説】
カラダの中の熱と余分な水分が結びつき、呼吸器系を障害したために起こる声枯れです。
水分代謝が悪い状態にカゼをひくことによっておこることが多いです。
特徴は声が濁って出にくい、黄色で粘った痰、喉の乾燥と痛みです。

【ワンポイントアドバイス】
ハトムギ荼、瓜の仲間(きゅうり、メロン、スイカなど)などを摂取するようにしましょう!

 

3−3.肺陰虚タイプ

【解説】
呼吸器系を潤し、栄養するはたらきが落ち、呼吸器系に熱を持つことで起こる声枯れです。
元々呼吸器系が弱い人にも起こりやすい病態です。
妊娠すると、カラダを潤し、栄養するはたらきは胎児に向けられるため、症状が悪化します。
特徴は声がれと同時に、慢性の咳、一定時刻の発熱、寝汗、午後になると頬が赤らむなどです。

【ワンポイントアドバイス】
東洋医学では、「肺は潤を好み、燥を嫌う」と言います。
ですから、部屋の湿度に気をつけて、ゆっくりと過ごしましょう!

 

3−4.腎陰虚タイプ

【解説】
虚弱体質や何らかの病後、過労などで体力が落ち、熱を持った状態の妊婦におこる声がれです。
徐々に声枯れが起き、喉の乾燥、耳鳴り、めまい、腰や膝がだるく力が入らない、
手のひらや足の裏のほてりなどが特徴です。

【ワンポイントアドバイス】
体力を回復させる上でもとにかく早く寝ましょう。
根菜、黒いもの、粘るものを積極的に摂取しましょう。

 

4.まとめ

あなたはどのタイプだったでしょうか?
はっきりと、「自分はこのタイプ!」と判断できた方は少なかったかもしれません。
なぜなら、本来は「専門家」がさらに多くの問診や「東洋医学」的検査を行い、
材料を集めなければ体質を特定できないからです。

同じ理由で、つわりに効くツボは記載しませんでした。
期待された方はごめんなさい。
他の症状ならともかく、安全第一の妊婦さんですからわずかな危険もあってはならないと思うからです。
(詳しくはこちらも参考に→★つわりを軽減するツボ「内関(ないかん)」の危険性について
しかし、大まかな傾向はお分かりいただけたのではないかと思います。

上記の対策で妊娠中の嗄声が軽くならない方は鍼灸治療の併用をおすすめします。
ただし、一定レベル以上の「東洋医学の専門家」の鍼灸師をお探しください。
(探し方はこちらをご参考ください→「脈診をしない漢方・鍼灸はするな!」
誤解されがちですが、鍼灸や漢方を使用すれば「東洋医学」ではありません。
鍼灸や漢方は道具に過ぎないのです。

特に妊婦さんは、どんなに慎重にしてもし過ぎることは無いと思われます。
後悔しないために慎重に、慎重に選んでください。
上記リンクは最低基準です。
妊婦が受けてはいけない鍼灸治療を除外するためのものです。

「東洋医学の専門家」と言える鍼灸師はなかなか見つからないかも知れません。
一説によると全鍼灸師の1割に満たないそうです。
酷ですが、見つからないときは諦めた方が安全のためにはマシだと思います。
しかし、きちんと東洋医学的に診察・治療すればこれほど安全な医学はありません。

 

 

 

 

参考文献:中医研究院 趙金鐸(1987)『症状による中医診断と治療 下巻』神戸中医学研究会編訳,燎原書店.

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