感染症, 痛み
4.102018
咽喉痛(のどの痛み)の原因による分類と対策【東洋医学タイプ分類】
1.咽喉痛とは?
咽喉部(のど)の痛みの事を指します。
東洋医学では「咽嚨痛(いんろうつう)」「咽嗌(いんえきつう)」などとも言われます。
2.分類
東洋医学的にはのどの痛みを以下の6つのタイプに分類して、治療や養生指導を行っていきます。
自分がどのタイプなのかを知ることは治癒への第一歩です。
それぞれの特徴的な症状をチェックして、一番チェック数が多かったタイプの解説・対策法を参考にしてみてください。
2-1.風寒タイプ
2-2.風熱タイプ
2-3.湿熱タイプ
2-4.鬱火タイプ
2-5.陰虚タイプ
2-6.気陰両虚タイプ
3.解説とワンポイントアドバイス
3-1.風寒タイプ
【解説】
冷えの性質の強いカゼをひいたために起こるのどの痛みです。
特徴は悪寒、発熱、汗はかかないなどの症状を伴うことです。
【ワンポイントアドバイス】
カゼをひいた時と同じように対処しましょう。
基本的には、水分を摂って、暖かくして、よく寝ることです。
3-2.風熱タイプ
【解説】
熱の性質の強いカゼをひいたために起こるのどの痛みです。
特徴はのどの痛みが強く、発熱、風に当たるのを嫌がる、じっとしていても汗がでるなどの症状を伴うことです。
【ワンポイントアドバイス】
このタイプもカゼをひいた時と同じように対処しましょう。
水分を摂って、暖かくして、よく寝ることです。
しかし、汗をかきやすくなっているため、汗の処理はしっかりと行ってください。
具体的には汗をかいたら、すぐに拭く、あるいは着替えるようにすることです。
3-3.湿熱タイプ
【解説】
カラダの中の余分な水分と熱が停滞することによって起こるのどの痛みです。
特徴はのどの痛みが強く、小さな水疱を生じます。
水疱が破れると、潰瘍を形成します。
【ワンポイントアドバイス】
消化器系の機能が落ちると、カラダに余分な水分が溜まりやすくなります。
その為、胃腸に負担をかけないように気を付けましょう。
特に、脂っこいもの、味の濃いもの、甘いものの食べ過ぎは控えるようにしてください。
よく火を通したものをよく噛んで食べるようにしてください。
3-4.鬱火タイプ
【解説】
カラダを温める機能が上手くめぐらなくなったり、気持ちが抑欝したりすることによって、カラダの中に熱が生じます。
その熱によって、のどの痛みが出ているタイプです。
特徴はのど(喉頭蓋)に水腫を生じ、飲み込みが困難となることです。
時に呼吸が浅く早くなり、呼吸困難となる場合もあります。
【ワンポイントアドバイス】
のどの痛みが強い場合は無理せず安静にし、呼吸困難になった場合は早急に病院へ行きましょう。
そこまで重症にならないために普段からの予防が大切です。
気分が欝々とする時こそ、日の光によく当たり、カラダを動かすようにしてください。
ココロをコントロールすることは難しいものです。
しかし、重い腰を上げてカラダを動かしてみると、ココロが動いていくことを実感できるはずです。
ぜひ体感してみてください!
3-5.陰虚タイプ
【解説】
東洋医学でいう「陰(いん)」の働きが低下することによって起こるのどの痛みです。
陰にはカラダを潤し、栄養するはたらきがあるため、陰が不足すると、乾燥や熱の症状が出るようになります。
そのため、このタイプの特徴はのどが乾燥して痛む他に、口が乾燥して水分を欲する、空咳が出る、目がかすむ、焦燥感などの症状を伴うことです。
【ワンポイントアドバイス】
陰(いん)を補うためには良い睡眠を摂ることが最も重要です。
遅くとも23時には寝るようにしてください。
寝つきが悪かったり、途中で目覚めてしまう場合は、昼間の活動量が足りない場合が多いです。
昼はカラダをよく動かすようにし、寝る前に目や頭を使ったりしないように注意してください。
根菜類、粘るもの、黒いもの(ヤマイモ、納豆、黒ゴマ、ヒジキなど)を食事に取り入れるようにしてください。
3-6.気陰両虚タイプ
【解説】
カラダのエネルギー不足(体力不足)によるのどの痛みです。
陰虚タイプと同じ乾燥症状に加え、疲労により痛みが増悪する、言葉に力がない、全身無力感などの症状を伴います。
【ワンポイントアドバイス】
体力を回復させることが大切です。
23時になることを推奨していますが、疲れている場合はいくら早く寝ても構いません。
そして、栄養価の高いものをよく噛んで食べるようにしてください。
昼間はカラダを動かすように心がけてください。
軽い散歩から始め、徐々に負荷をかけていくのが良いです。
4.まとめ
皆さんはどのタイプだったでしょうか?
今回のチェックでは大まかに自分がどのタイプなのかお分かりいただけたのではないかと思います。
しかし、細かな正確な体質分類は専門家でなければできませんので、お近くの良い鍼灸院をお選びください。
また、各タイプ別のワンポイントアドバイスはタイプが正確に決定できてこそ効果があります。
このワンポイントアドバイスによって症状が悪化したなどの場合、当サイトでは一切責任を負いかねますので、ご了承ください。
参考文献:中医研究院 趙金鐸(1987)『症状による中医診断と治療 下巻』神戸中医学研究会編訳,燎原書店.
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