an's diary 杏の日記, 手の痛み, 指の痛み
8.172018
母指CM関節症の症状・原因・治療まとめ
1.母指CM関節症とは
手首の親指側にある関節(第一手根中手骨関節)に痛みが出る病気のことを言います。
特にビンのふたを開けたり、物をつまんだりする動作で痛みが出ることが特徴的です。
中高年の女性に多く見られます。
2.母指CM関節症の症状
手首の親指側の母指CM関節部に以下の症状が見られます。
◆痛み
発症初期にはだるさや不安定感が多いですが、やがて痛みへと移行します。
◆腫れ
痛みが強くなり、炎症が起こると腫れも出てきます。
◆変形
変形しているからと言って必ずしも痛みがあるわけではありません。
しかし、変形が進むと、力が入りにくくなったりするため、日常生活に支障が出てくることがあります。
3.母指CM関節症の原因
使いすぎや加齢によって、関節軟骨がすり減り、変形してくることによって痛みが起こります。
4.母指CM関節症の検査と診断
症状とともに以下の所見を参考にします。
◆母指CM関節部の圧痛
母指CM関節部を押さえると痛みが出ます。
◆画像検査
レントゲンにて母指CM関節部に骨のとげができていたり、骨と骨の間が狭くなっていないかなどを確認します。
5.母指CM関節症の一般的な治療
<保存療法>
変形が強くても痛みが軽ければ、保存療法がなされることが多いです。
◆経皮吸収型消炎鎮痛薬の塗布
いわゆる湿布により、痛みを取り除きます。
◆母指の固定
痛みが出ている部分を動かさないように固定します。
◆ステロイドの関節内注射
母指CM関節内への注射によって、痛みが消えるため、確定診断として使われることもあります。
しかし、効果は一時的であるため、繰り返し行われる治療ではありません。
<手術療法>
6ヶ月以上保存療法を行っても効果がなく、日常生活に支障をきたす場合、手術療法が行われます。
◆関節保存術
骨と骨の間が保たれており、軟骨のすり減りも軽度の場合に行われる手術です。
◆関節形成術あるいは関節固定術
骨と骨の間が狭くなり、関節軟骨も広範囲になくなっている場合に行われます。
6.母指CM関節症の鑑別疾患
◆強剛母指
乳児のころから母指の第一関節が他動的にも伸びない病気です。
母指CM関節症と比べ、あまり痛みがありません。
◆関節リウマチ
症状が両側性であったり、手だけでなく、他の関節にも痛みが出ます。
◆ドケルバン腱鞘炎
痛む部位が母指CM関節よりも近位(体幹に近い)であることや、フィンケルシュタインテストが陽性になるなど鑑別は比較的容易です。
7.母指CM関節症の予後と後遺症
この疾患はよく分かっていないところもあるため、すべての方が完全に痛みがなくなることは期待できません。
しかし、多くの場合、過度に酷使しなければ痛みは緩和されます。
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