目の病気, 花粉症
4.192018
目の充血の原因による分類と対策【東洋医学タイプ分類】
1.目の充血とは?
両目あるいは片方の球結膜(白目)が充血することを言います。
2.分類
東洋医学的には目の充血を以下の6つのタイプに分類して、治療や養生指導を行っていきます。
自分がどのタイプなのかを知ることは治癒への第一歩です。
それぞれの特徴的な症状をチェックして、一番チェック数が多かったタイプの解説・対策法を参考にしてみてください。
2-1.風熱タイプ
2-2.時邪タイプ
2-3.邪熱伏絡タイプ
2-4.酒毒内蘊タイプ
2-5.肝胆実火タイプ
2-6.肝腎陰虚タイプ
3.解説とワンポイントアドバイス
3-1.風熱タイプ
【解説】
熱の性質のカゼをひくことで起こります。
急性カタル性結膜炎などがこのタイプに当たります。
特徴は、発症は急激なものの伝染性は弱く、白目の充血、熱い涙とともに悪寒、発熱、頭痛といった風邪のひき始めの症状が見られることです。
【ワンポイントアドバイス】
風邪をひいたときと同じように、あたたかくして、水分をとり、ゆっくりと休みましょう。
汗をかいたらこまめにふいたり着替えてください。
かいた汗が冷えてかえってカラダを冷やしてしまうので、気をつけましょう。
3-2.時邪タイプ
【解説】
伝染性の病気に感染し、カラダの熱が盛んになるため起こります。
片側の目から両目にうつったり、両目が同時に発症したりします。
伝染力が強く、家族や接触者に伝染することも多くあります。
流行性角結膜炎などがこのタイプにあたります。
特徴は発病が急で伝染性が強く広く流行し、白目の充血・ヒリヒリした焼けるような感じ、ネバネバした涙が出て、朝起きた時上下のまぶたが貼りついていることが多いといった症状が見られます。
【ワンポイントアドバイス】
重症度は経過と体質によって異なります。
元気がある時は5~7日、カラダが弱っている時は約2週間程度で治ります。
病気を治すには体力が必要です。
夜は早く寝て、くたくたになるまでカラダや精神を疲れさせるようなことは避けましょう。
脂っこいもの、味の濃いもの、香辛料なども更にカラダに熱をもちやすくなるので控えましょう。
3-3.邪熱伏絡タイプ
【解説】
目に熱がこもり血が滞ったためにおこります。
その原因として、炎症性の目の疾患の治療を誤る、砂煙や火に長時間さらされる、長期間細かい作業を行って目を使い過ぎるなどが挙げられます。
特徴は白目が淡い赤色で、表面に小血管が縦横に蛇行し、長期間にわたるといった症状が見られます。
【ワンポイントアドバイス】
目の使い過ぎを避けましょう。
スマホ、パソコン、テレビ、新聞、読書などは極力避けてください。
夜は遅くとも23時には寝ましょう。日中でも目が疲れたと感じたら、目を閉じて休めましょう。
3-4.酒毒内蘊タイプ
【解説】
お酒を好んでよく飲む人に多く見られます。
カラダに余分な水分と熱が多くなることでおこります。
特徴は、両目が次第に黄赤色になり、血管拡張はあきらかでなく、お酒をよく飲むことです。
【ワンポイントアドバイス】
お酒は控えるようにしましょう。
余分な水分と熱がたまりやすくなるため、脂っこいもの、味の濃いものなども避けましょう。
・さっぱりした食べ物
・きゅうりなどウリ科の食べ物
・ハトムギ荼
などは、カラダの余分な水分と熱を追い出す働きがあるのでおススメです。
3-5.肝胆実火タイプ
【解説】
ストレスや悩み、悲しみ、怒り、興奮など精神的なものが原因でおこります。
特徴として、両目の充血と張った痛み、口が苦い、喉の乾燥、イライラ、怒りっぽい、脇や肋骨の下辺りの張った痛みなどの症状が見られます。
【ワンポイントアドバイス】
ストレスや怒り悲しみなどの原因を取り除くには、自分の考え方を変えるのが一番の近道です。
それが難しい場合には運動でカラダを積極的に動かしましょう。
気分がスッキリするようなことがいいでしょう。
運動は苦手、という方には何も考えずにブラブラとお散歩することがおススメです。
3-6.肝腎陰虚タイプ
【解説】
体力の低下により、目が栄養されなくなることで起こります。
特徴は、1年に数回間欠的に両目の白目が淡い赤色になり、痛みはともなわず、腰や膝がだるく力が入らない、夜になると熱があがる、寝汗をかくなどの症状が見られます。
【ワンポイントアドバイス】
夜は遅くとも23時には寝るようにしましょう。
目の使い過ぎも血を消耗するので、スマホやパソコン、読書などで目を使い過ぎないようにしましょう。
血を補うには豚バラ、赤飯、おはぎ、レバーなどの食材がおすすめです。
4.まとめ
皆さんはどのタイプだったでしょうか?
今回のチェックでは大まかに自分がどのタイプなのかお分かりいただけたのではないかと思います。
また、各タイプ別のワンポイントアドバイスはタイプが正確に決定できてこそ効果があります。
このワンポイントアドバイスによって症状が悪化したなどの場合、当サイトでは一切責任を負いかねますので、ご了承ください。
参考文献:
中医研究院 趙金鐸(1987)『症状による中医診断と治療 下巻』神戸中医学研究会編訳,燎原書店.
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