足の痛み
12.292017
【骨折になり易い足首の捻挫】足関節捻挫(内側靱帯損傷)の症状・原因・治療
1.足関節捻挫(内側靭帯損傷)について
足の内側にある靭帯の損傷を内側靱帯損傷と言います。
足の内側には三角靭帯という前脛距靭帯・脛舟靭帯・脛踵靭帯・後脛距靭帯で構成された靭帯があります。
足首を外側(外返し)に捻った際にこれらの靭帯が損傷を受け受傷します。
スポーツ中や路面で滑ったり階段を踏み外した際に受傷することが多いです。
症状は足の内側、内くるぶしの下の痛みや腫れ、痛みにより足関節を動かしにくくなります。
三角靭帯のみの損傷は少なく、内くるぶしの骨折を伴うことが多いです。
その理由として三角靭帯は強靭なため、捻った際に付着部の骨に牽引力がかかり靭帯損傷ではなく骨が裂離します。
2.足関節捻挫(内側靭帯損傷)の症状
◆痛み
靭帯損傷部に痛みがあります。
安静時や運動時にも痛みが生じるため歩行しにくくなります。
◆腫れ
靭帯損傷部周辺が腫れます。
時間の経過とともに踵部に出血斑を認めます。
◆可動域制限
痛みのために足関節を動かしにくくなります。
3.足関節捻挫(内側靭帯損傷)の原因
足を外側(外返し)に捻り、内側にある靭帯に牽引力がかかり受傷します。
多くはスポーツ中に起こりますが、日常生活でも階段を踏み外した際や、滑りやすい路面で転倒した時に起こります。
強靭な靭帯のため、内くるぶしの骨折を伴うことが多いです。
4.靭帯損傷の程度による分類
靭帯の損傷程度により分類が異なります。
・第Ⅰ度
靭帯組織の微小断裂
腫れや痛み、機能障害も軽度で不安定性などもない
・第Ⅱ度
靭帯組織の部分断裂
不安定性や腫れ、、痛みは軽度から中等度ある。
・第Ⅲ度
靭帯の完全断裂
高度な不安定性があり、機能障害も高度にある。
5.足関節捻挫(内側靭帯損傷)の検査と診断
5-1.触診
靭帯損傷部に圧痛を認めます。
足関節の外反ストレステストが陽性です。
前方引き出しテストは確認できないことがあります。
5-2.画像検査
レントゲンにて他の骨損傷の有無や関節の不安定性を検査します。
6.足関節捻挫(内側靭帯損傷)の一般的な治療
三角靭帯単独の損傷では保存療法が選択されます。
内くるぶしの骨折を伴っている場合や靭帯損傷の程度が高度な場合は手術が適応となります。
6-1.保存療法
◆安静
足部は安静にします。
場合によっては松葉づえなどを用いて負荷のかからないようにします。
◆アイシング
受傷から3日は受傷部位を冷やします。
◆固定
膝下から尖足までギプスで固定します。
程度によってはテーピングや包帯での固定もします。
◆運動療法
ギプス固定により筋力の低下や関節の拘縮を予防するため徐々に運動を始めます。
6-2.手術療法
靭帯の断裂の程度や骨折の有無によっては手術が適応となります。
7.足関節捻挫(内側靭帯損傷)の鑑別疾患
◆果部骨折
果部とは「くるぶし」のことを言い、内側靭帯の付着部でもある為骨折を伴っている場合が多いです。
さらに内側靱帯は強靭なため付着部の骨が剥離することが多いです。
◆後脛骨筋炎
内くるぶしのやや下を通る筋肉の炎症です。
◆外脛骨
舟状骨の内側にある過剰骨を外脛骨と言います。
発生率は10~20%で、痛みがあるのは10~15歳の女性に多いです。
内側靭帯よりやや前方に圧痛や骨の隆起を認めます。
8.足関節捻挫(内側靭帯損傷)の予後と後遺症
靭帯損傷の程度によりますが予後は比較的良好です。
しかし治療を放置したり、固定が十分でないと関節に不安定性や痛みを残すことがあります。
高度の損傷では手術が適応となります。
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【甘くみると怖い】足関節捻挫(外側靱帯損傷)の症状・原因・治療まとめ
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