思春期早発症
3.192021
思春期早発症の女の子 鍼灸治療体験談
思春期早発症の女の子
患者さんは思春期早発症の女の子です。
来院当時は小学2年生でした。
それから2年間定期的に治療を行い、その変化をお母さんが書いてくださいました。
早寝早起きはサンモン以上の得！
治療院の門をたたいてから早２年。娘の思春期早発症ではないか？という不安から、先生の治療をお願いすることになりました。
（※注 原文の校正・修正は行っておりません。専門病院において、診察・検査の結果、「思春期早発症」の診断を受けています。）
先生からの治療指導は、「早寝早起き！８時に寝て早く起きる！」
最初聞いたときは、あまりにもシンプルすぎて、
ビックリするやら本当かな？という気持ちが入り乱れていました。確かに、何をするでもなく娘は小学３年生で毎日寝る時刻が１０時。
朝も起きにくそう。そして不機嫌な一日の始まりの日々でした。
治療に通いながら、毎回、先生からの「早寝早起き」指導は続きましたが、娘も反抗期真っ只中だったのか意固地になって布団に入らずで言い合いになっていました。
それがある日の治療の際に…
「あんな、世の中のモデルやら女優さんやら美人と言われてる人は、実は『早寝早起き』をしてるんやで！きれいになりかったら『早寝早起き』や。見たいテレビがあったら、録画して早起きしてみたらええ！」
この話を聞いてから、突然、娘は変わりました。
よっぽど美人になりたかったんだと思います。
遅くとも９時前には布団に入り、朝５時に起きて大好きなテレビを見る習慣がつくようになりました。
すると、以下のようなびっくりするような効果が出てきました。
★にょきにょきと身長が伸びだした！（※身長が伸びなくなるのではないかということがお母さんの一番の不安要因のひとつでした）
★そんなに勉強してない（宿題ぐらいなのに）成績が上がった！
★注意を素直に受け止めるようになった！
★朝出かけるための洋服など準備を前日 に楽しんで自分からするようになった！
★学校であった楽しかった話や嫌だった 話を自分からするようになった♪
★とにかく、家族との会話が増えた！
★犬をかわいがるようになった♪
★自発的に何でもするようになった！
★学校では困っている人を助ける人になっ ていた（先生から聞いてびっくり）
★友達とのトラブルがなくなった！
なんせ数えだしたらきりがないぐらい、怖いぐらい、夢を見ているぐらい、「素敵な女の子」になっていくことを実感しています。
時々、逆に「大丈夫かしら？」と思うほどの変わりようで、両親ともに娘の成長していく姿を見て涙が出そうになることもあります。
これは親が思うことですが、早寝早起きを実践できるようになって、本人に色んな自信が出て、自己肯定感がうまれたのではないか？と思っています。
娘の眠れる「大阪魂」が目覚めるきっかけにもなったかもしれません。
本人に聞くと「早く起きたらなんか気分がええねん！おトクな感じ！」
とのことです。
まさに、「早起きはサンモン以上のトク」を家族全員実感しています。
少し解説…
思春期早発症の問題となることは次のように言われています。
（日本小児内分泌学会より引用）
思春期早発症で問題になることは、
- 早期に体が完成してしまうために、一時的に身長が伸びた後、小柄のままで身長が止まってしまう。
- 幼い年齢で乳房・陰毛、月経などが出現するために、本人や周囲が戸惑う心理社会的問題が起きる。
- まれではあるが、脳などに思春期を進めてしまう原因になる病変がないかを確認する必要がある、
以上の3点です。
彼女の場合、最終的には10歳3ヶ月で初経がきました。
これは思春期早発症の「10歳6か月以前に月経が発来する」という定義・基準通りです。
しかし、彼女の身長は現在も伸び続けています。
さらに心理社会的な問題という点においても以前に比べるとむしろ好調であるということを本人も自覚していますし、家族も実感しているようです。
もちろん、鍼灸治療を開始する前に脳などに病変がないかは、専門病院において確認済みです。
このようにみると、数字としては果たせない部分がありましたが、思春期早発症の問題になることは最終的にはすべてクリアしたと言って良いのではないかと思います。
治療する側としては、もっと早期に、もっと頻度を多く治療を出来れば、基準をクリア出来たであろうと考えられ、惜しかったな…という思いがあります。
しかし、当院を見つけてくださり、治療を始められた時期というのは縁ですし、親御さんも忙しい合間を縫って治療所に通ってくださいました。
そして、彼女自身が気づき、養生をがんばってくれたことがこのような結果に結びついたのかなと考えます。
また、文中の睡眠の指導は、思春期早発症の大きな悪化要因と当院の研究から考えているため、かなり強く指導することが多いです。
もちろんそれだけでなく、様々な指導も行いましたが、娘さんの日常での変化があまりに大きく、印象が強かったのでしょう（苦笑）。
子供に限らず大人もですが、睡眠の大切さは洋の東西を問わず、様々な研究が出ています。
下記の記事は一例です。
【関連記事】
完治と言って良い症例
思春期早発症との出会い
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