つわり, 女性の治療, 妊娠・出産・育児で知っておくべきこと, 妊娠前後の知っておくべきこと
6.152017
逆子は鍼灸で治せ!ママ鍼灸師が教える効果と回数と注意点
逆子の原因は「冷え」
師曰く
「逆子は下腹部が冷えてるからなるんだよ」
通常、お腹の中にいる赤ちゃんは上下さかさまになっており、頭は下向きになっています。
それが、ママの下腹部が冷えていると、赤ちゃんは「居心地が悪いよぅ」と頭を上にあげてしまう、というわけです。
逆子の鍼灸治療
逆子の治療法として、『逆子の灸』というものがあります。
今やこの治療法は一般的になっており、産科でも医師によって行われることも多いです。
足の小指の『至陰(しいん)』というツボに、小さな小さなお灸をします。
この『至陰』というツボは、東洋医学では子宮の方までつながる道すじ(経絡)の末端です。
ここにお灸で刺激を与えることにより、結果、下腹部を温めることができます。
逆子だった赤ちゃんも「おっ、いい感じ!これなら戻ろう」と元の位置にひっくり返る、というものです。
私も実際逆子の経験があり、師にこの『逆子の灸』をしてもらいましたが、次の妊婦健診ですでに通常の位置に戻っていました。
逆子の鍼灸治療の回数
この治療法は即効性があるのが特徴です。
「先生!返りました!」とその場で赤ちゃんが返るのがはっきり分かるお母さんも多いです。
返りやすいように師匠が下準備したため、私は分かりませんでしたが…。
そして、きちんと治療のできる鍼灸師ならば、通常1~3回で返ります(ほぼ一回です)。
返らない場合は、羊水過少やへその緒が巻きついている、子宮の奇形、子宮筋腫の位置など、物理的な問題があることが多いです。
なので、ただ返らない、というだけで治療者が何回も通院を促す場合は、少し考えた方が良いでしょう。
逆子にならない為の注意点
普段からの養生(生活習慣)も大切です。
冷えが原因ですので、逆子にならないように、外側からも内側からもお腹は冷やさないようにしましょう。
冷えから体を守るため、薄着や生もの、冷たいものの飲食を避けるのはもちろんですが、よく歩く事と良い睡眠がとても重要です。
それでも、もし逆子になって、治療を受ける時はちょっと注意!
今や王道となりあちらこちらで聞くこの『逆子の灸』ですが、本来妊婦さんに鍼灸治療を行うのには、大変な危険を伴います。
なので専門の知識と経験豊かな師に付いての研修が必要です。
従って、このお灸をする際の、先生選びは慎重に!
先生選びのコツ
細かく言えばたくさんありますが、最も大切なのは、問診の際、両手首の脈(脈診)と舌(舌診)を診て治療にあたる先生を選ぶことです。
ぜひ、↓こちらも読んで参考にしてください。
また、ポピュラーになり過ぎたせいでしょうか、私たちが見ても大変危険な治療を行っている鍼灸師が見受けられます。
三陰交への灸頭鍼
よくあるのが『三陰交』というツボへの『灸頭鍼』です。
このツボは堕胎にも使われるツボなので、未熟だったり、不勉強な鍼灸師が使用すると大変危険です。
我が師でも特別な理由が無い限り、妊婦にこのツボへ灸はしても刺鍼はしません。
より安全で効果的な治療方法があるのに、危険がわずかでもある方法をわざわざ採用することはない、と私たち研修生も指導されています。
赤ちゃんがよく動いた?
他に、施術をしたら「赤ちゃんがよく動いた」という風に評価をする鍼灸師を見ますが、これをもって上手く行っているとするのははなはだ疑問です。
確かにそういう事もあります。
しかし、正しい診断と手順とを踏まずに施術をしたために赤ちゃんが苦しがっている、つまり暴れていることもあります。
その場合、赤ちゃんが無駄に体力を消耗してしまうのです。
通常は「右」
それと、『至陰の灸』は特殊な理由や治療上の戦略がある場合を除き、通常は「右」のみを使います。
ツボは同じツボであっても左右で作用が違うからです。
両方使う場合、鍼灸師に理由を尋ねてみて下さい。
明確な説明が出来ない場合は、未熟であるか不勉強である可能性が高いと思われます。
横胎の場合
特殊例として、赤ちゃんが横や斜めにになる「横胎」は、「至陰の灸」だけでなかなか返りません。
逆子だけならば、述べてきたように、ある程度決まった治療法で高確率に返るので、極端な話、素人でも成功します。
しかし、「横胎」は、実際に妊婦さんの刻一刻と変化する身体の状態を把握して施術できない治療者では難しいです。
治療法の暗記では通用しないのです。
このようなことを参考に熟練した技術と豊かな知識を持った先生を選ぶと良いでしょう。
大切な大切な赤ちゃんですから、どれだけ慎重にしてもしすぎるという事はありません。
間違っても誰でも同じと、近い、安いなどで選んで後悔されないことを切に願います。
逆子は治療を受ける時期も大切です。
九州の名鍼灸師であり、我が師の義父、賀久一郎先生の産婦人科医との「逆子の灸」共同研究があります。
これは、「逆子の灸」の研究論文では最も古い部類ですが、産科医との共同研究であり、症例数も豊富で現在でも信頼性の高い研究です。
その論文によると、
「妊娠35週以上では極端に治療の成功率が下がる」とのことです。
早めの治療を心がけましょう!
はな鍼灸治療院 小澤 華
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