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熱中症の症状・原因・治療分かりやすいまとめ

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1.熱中症について

7月中旬から8月上旬まで急激に増加するのが熱中症です。
近年では様々な熱中症対策が講じられているも関わらず、死亡例がでることも多くなってきました。
特に体の熱を放散する機能が発達・衰退している子どもや高齢者に多くみられます。
熱中症とは「高温で生じる健康障害の総称」で、熱失神・熱けいれん・熱疲労・熱射病に分類されます。
詳しい分類よりも熱中症の症状が出ていることに早く気付くことが重要で、熱中症の重症度をⅠ~Ⅲ度に分け早期発見し重症化の予防が重要と考えられています。
2015年熱中症ガイドラインでは、
Ⅰ度(熱けいれん・熱失神):めまい・立ちくらみ・大量の発汗・筋肉痛・筋肉の硬直(こむら返り)・意識障害を認めない
Ⅱ度(熱疲労):頭痛・嘔吐・倦怠感・虚脱感・集中力の低下
Ⅲ度(熱射病):中枢神経症状(意識障害・けいれん発作・小脳症状)
となっております。
Ⅰ度では応急処置と見守り、Ⅱ度では医療機関への搬送、Ⅲ度では入院加療が必要となります。

・症状
症状として、めまい・立ちくらみ・筋肉痛・筋肉のけいれん・失神・体のだるさ・吐き気・意識障害など様々の症状を呈します。

・原因
熱中症では環境の問題・体の問題・行動の問題の三つの問題が複合して起こります。
環境では高温・多湿・風が弱い・急激な気温上昇があります。
体の問題では、高齢者・こども・他の疾患による体調不良・持病があるなどによるものです。
行動の問題では、運動量が多い・長時間屋外での作業・水分補給ができないなどがあります。
いずれかの要因が複合して熱中症が起こります。

・治療
熱中症の症状かなと思ったら直ちに涼しい場所で水分と塩分を摂り、頚部や脇を冷やし安静にし医療機関に行きましょう。
意識障害や症状の変化が著しい場合は救急車を呼ぶことも必要です。

 

2.熱中症の症状

2-1.熱けいれん

血液内の塩分濃度が低下すると全身の筋肉に痛みやけいれんなどの症状が起こります。
◆筋肉痛
◆手や足がつる
◆筋肉のけいれん

2-2.熱失神

血管の拡張により血圧が低下する為、脳への血流が低下することにより失神などの症状が起こります。

◆めまい
◆一時的な失神
◆顔面蒼白
◆脈が速く弱くなる

2-3.熱疲労

大量の発汗により脱水状態になり倦怠感や頭痛などの症状が起こります。
◆全身の倦怠感
◆悪心・嘔吐
◆頭痛
◆集中力の低下

2-4.熱射病

体温上昇により中枢機能に障害が起こります。意識障害やショック状態が起こります。

◆意識障害
◆反応がにぶい
◆言動がおかしい
◆ふらつき

 

3.熱中症の原因

人の体は熱を産む機能(産熱)と熱を放散する機能(放熱)を備えており、この機能がバランスよく働いているため気温が変化しても体温は36度~37度に保たれています。
しかしこのバランスが崩れる又は処理能力以上の熱が体に加わると熱中症となります。
熱中症の原因として、環境・体・行動の三つの要因が複合し熱中症となります。
どのような場所でもどんな人でも熱中症になる可能性があるので、熱中症になる条件を把握し、普段から気を付けることが大切です。

3-1.環境の問題

環境の問題とは主に気候についてです。
熱中症になりやすい環境として、
◆高気温
◆高湿度
◆日差しが強い
◆気流がない
◆風が弱い
◆エアコンがない
などがあります。
近年では都心化が進み異常な気温上昇が問題視されています。

3-2.体の問題

体の問題では、熱処理の機能が十分でないこどもや高齢者、持病の方、一時的な体調不良なども熱中症の要因となります。

◆高齢者
◆子ども
◆肥満体質
◆他の疾患による脱水状態(風邪や下痢など)
◆持病がある(精神疾患や糖尿病など)
◆一時的な体調不良(二日酔い・寝不足)
◆低栄養状態
などがあります。

3-3.行動の問題

行動の問題とは、運動量や長時間屋外での作業、水分補給ができないなどです。
また、人の体には熱に順応する力がありますが、クーラーのよく効いた部屋から急に暑い場所に移動することも熱中症になる要因となります。

◆激しい運動
◆なれない運動
◆長時間屋外での作業
◆水分補給ができな
◆急に暑い場所へ出る
などがあります。

 

4.熱中症の検査と診断

熱中症の多くは周りの人たちや本人が体の異常に気付き、応急処置をして医療機関へ搬送されます。
診断としては他の疾患を除外し、暑熱による諸症状がみられた場合は熱中症と診断されます。
重症度が高い場合は中枢機能の検査や肝機能などの検査を行います。

 

5.熱中症の一般的な治療と対策

一般的には塩分と水分が含まれる飲み物を常備しておき、定期的に飲むことが必要です。
医療機関に搬送された場合は点滴により電解質の補給や全身の冷却が行われます。

5-1.応急処置

上記した熱中症の症状が見受けられた場合早急に、
◆涼しい場所に移動する
◆経口補水液を飲む
注:意識がない場合気管に水が入ることがあるので無理に飲ませないようにしましょう。
◆全身(特に首・脇・太もも)を冷却する
などの処置が必要となります。

・意識がない
・自ら水分を補給できない
・症状が改善しない
以上の三つのうち一つでも該当する場合は医療機関への受診や救急車を呼ぶことが必要です。

5-2.対策

熱中症は自ら対策できる疾患です。
上記した熱中症の特徴を知るだけで対策できます。
◆高温が続く日は外出を控える
◆経口補水液や塩分が含まれるタブレット、水分を常備する
◆体調の悪い日は運動や外出を控える
などの対策が必要です。

 

6.熱中症の予後と後遺症

軽度の熱中症の場合、処置をすれば症状はすぐ改善します。
しかし症状が重度で中枢機能に障害が起こると、小脳失調やパーキンソン症候群などの疾患となることも報告されています。
退院後も症状が残存する場合は改善がみられないことが多いです。

 

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