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よだれが多い(口角流涎)の原因による分類と対策【東洋医学タイプ分類】

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1.口角流涎とは?

口の端からよだれが出ることを指します。
子どものよだれは東洋医学では「滞頤(たいい)」とも言われ、『諸病源候論』という古典には「胃腸の冷えによるもの」と書かれています。
ここでは子どもの口角流涎も含めて説明していきます。

 

2.分類

東洋医学的には口角流涎を以下の4つのタイプに分類して、治療や養生指導を行っていきます。
自分がどのタイプなのかを知ることは治癒への第一歩です。
それぞれの特徴的な症状をチェックして、一番チェック数が多かったタイプの解説・対策法を参考にしてみてください。

 

2-1.風中経絡タイプ







 

2-2.風痰タイプ








 

2-3.脾胃実熱タイプ








 

2-4.脾虚寒タイプ







 

3.解説とワンポイントアドバイス

3-1.風中経絡タイプ

【解説】
顔面神経麻痺により、口を閉じることができなくなって起こる口角流涎です。
顔面神経麻痺の症状である目が閉じられない、顔のしびれなどを伴うことが特徴的です。

 

【ワンポイントアドバイス】
顔面神経麻痺の治療を行ってください。
鍼灸治療が有効な場合もあります。
現代医学的治療で改善が見られない場合は、良い鍼灸院をお探しください。

 

3-2.風痰タイプ

【解説】
脳卒中やてんかん発作による口角流涎です。
比較的重症で、ろれつが回らなくなったり、意識障害、半身麻痺を伴います。

 

【ワンポイントアドバイス】
早急に病院へ行って処置、治療を受けてください。

 

3-3.脾胃実熱タイプ

【解説】
もともと消化器系に熱を持ちやすい体質だったり、脂っこいものの食べ過ぎによって起こる口角流涎です。
特徴は口内炎、イライラ、不眠、尿が濃いなどの熱症状を伴うことです。

 

【ワンポイントアドバイス】
脂っこいもの、甘いもの、味の濃いものは控えるようにしてください。
夏野菜や南の食べ物には熱を取り除く作用のあるものが多いです。
さっぱりとしたものをよく噛んで食べるようにして下さい。

 

3-4.脾虚寒タイプ

【解説】
もともと胃腸が弱い体質の人が冷たいものや寄生虫によってさらに胃腸が傷つけられたために起こる口角流涎です。
小児によく見られます。
一日中薄いよだれが出て服を濡らし、顔が白い、元気がない、腹部膨満感などの症状を伴います。

 

【ワンポイントアドバイス】
冷たいものの食べ過ぎ、飲み過ぎは控えるようにしてください。
もともと胃腸が弱い体質の方は、胃腸に負担がかからないようにしてください。
具体的には、よく噛んで食べる、ながら食べをしない、寝る2,3時間前には晩ご飯を食べ終わるようにするなどです。
さらに、東洋医学では、手足をよく動かすことによって胃腸が強くなると言われています。
手を振って散歩をするなど軽い運動から始めてみてください。

 

4.まとめ

皆さんはどのタイプだったでしょうか?
今回のチェックでは大まかに自分がどのタイプなのかお分かりいただけたのではないかと思います。
しかし、細かな正確な体質分類は専門家でなければできませんので、お近くの良い鍼灸院をお選びください。

また、各タイプ別のワンポイントアドバイスはタイプが正確に決定できてこそ効果があります。
このワンポイントアドバイスによって症状が悪化したなどの場合、当サイトでは一切責任を負いかねますので、ご了承ください。

 

参考文献:中医研究院 趙金鐸(1987)『症状による中医診断と治療 下巻』神戸中医学研究会編訳,燎原書店.

 

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