女性の治療, 生理痛, 目の病気
2.192018
生理時の目の痛みの原因による分類と対策【東洋医学タイプ分類】
1.月経期の眼痛とは?
生理になると、目の鈍痛や眼の異物感などが生じるものを言います。
ひどければ目を開けることも出来ず、黒目が濁ることもあります。
東洋医学では「経行目痛(けいこうもくつう)」と言われています。
2.分類
東洋医学的には月経期の眼痛を以下の4つのタイプに分類して、治療や養生指導を行っていきます。
自分がどのタイプなのかを知ることは治癒への第一歩です。
それぞれの特徴的な症状をチェックして、一番チェック数が多かったタイプの解説・対策法を参考にしてみてください。
2-1.肝血虚タイプ
2-2.血虚受風タイプ
2-3.肝熱受風タイプ
2-4.血凝翳留タイプ
3.解説とワンポイントアドバイス
東洋医学では、目は「血(けつ)」によって、栄養されると考えます。
現代医学で言う血液のはたらきも含めますが、さらに大きな概念を持っています。
全身の組織や器官を栄養すると同時に、滋潤作用もあります。
目の他に、血(けつ)の状態が現れやすいところとしては、顔色、肌、爪、髪などが挙げられます。
さらに生理の周期や量、性質、生理痛の有無によっても血の状態を知ることができます。
3-1.肝血虚タイプ
【解説】
虚弱体質にもかかわらず、月経量が多いために目が栄養されず、目の痛みが起こります。
目の痛みの他に、頭がふらつく、顔色が蒼白、動悸などの症状が出ることが特徴的です。
【ワンポイントアドバイス】
血(けつ)を養っていくことが重要です。
血を補う作用のある食べ物には、お赤飯・おはぎ・レバー・豚バラ・ザクロなどがあります。
これらを積極的に食事に取り入れるようにしてください。
また、目を酷使したり、イライラしたり、カラダが冷えたりすると、血を消耗しますので、気をつけるようにしましょう。
3-2.血虚受風タイプ
【解説】
月経量が多く、目が栄養されず、それに乗じて、カゼをひいたために起こる目の痛みです。
目の痛みと共に、眉の辺りが重だるく痛むことが特徴的です。
その他、偏頭痛が起こることもあります。
【ワンポイントアドバイス】
このタイプもベースには血(けつ)の不足があります。
そのため、血を養っていくために、お赤飯・おはぎ・レバー・豚バラ・ザクロなどを積極的に食べるようにしてください。
また、目を酷使したり、イライラしたり、カラダが冷えたりすると、血を消耗しますので、気をつけるようにしましょう。
さらに、カゼをひかないように、睡眠をしっかり摂り、汗をかいたらこまめに処理し、衣服の調整にも気を付けてください。
3-3.肝熱受風タイプ
【解説】
春季やイライラしやすい人はカラダに熱がこもりやすくなります。
その状態にカゼを感受した際に起こる目の痛みが肝熱受風タイプです。
頭痛や眼の充血、涙が出る、目の異物感がある事が特徴的です。
ひどくなると、目が開けられなくなることもあります。
【ワンポイントアドバイス】
普段から熱がカラダの中にこもらないように、よくカラダを動かして発散させるようにしましょう。
さらに春に症状が悪化しやすい人は、冬の過ごし方に注意してください。
睡眠をしっかりと摂るようにし、お正月などの胃腸疲れは節分までに解消するようにしましょう。
イライラすると、カラダが熱くなり、汗もかきやすくなります。
汗の処理もこまめに行い、カゼをひかないように気を付けてください。
3-4.血凝翳留タイプ
【解説】
もともとの目の病気に、カラダを冷やしたり、乾燥させたりする作用のある薬を長期間したために生じる目の痛みです。
冷やす作用のある薬によって血(けつ)の巡りが悪くなります。
さらにカラダの中が乾燥することによって、カラダをクールダウンさせるための作用が弱くなり、熱を生じるようになります。
その熱が目に影響します。
目の張った痛みが月経時に強くなることが大きな特徴です。
【ワンポイントアドバイス】
薬剤が影響していることもありますので、一度医療機関に相談してみてください。
薬剤出なくとも、血(けつ)が冷える一方で、カラダ全体が乾燥している場合はあります。
冷えないように衣服などで保温することはもちろんですが、カラダの中から熱を作れるようになることが重要です。
その為には、運動です。軽い散歩などから始め、徐々に負荷をかけていきましょう。
また、カラダを潤すために一番重要なのは睡眠です。
遅くとも、23時には寝るようにしてください。
4.まとめ
皆さんはどのタイプだったでしょうか?
今回のチェックでは大まかに自分がどのタイプなのかお分かりいただけたのではないかと思います。
しかし、細かな正確な体質分類は専門家でなければできませんので、お近くの良い鍼灸院をお選びください。
また、各タイプ別のワンポイントアドバイスはタイプが正確に決定できてこそ効果があります。
このワンポイントアドバイスによって症状が悪化したなどの場合、当サイトでは一切責任を負いかねますので、ご了承ください。
参考文献:中医研究院 趙金鐸(1987)『症状による中医診断と治療 下巻』神戸中医学研究会編訳,燎原書店.
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