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妊娠中の顔や足のむくみ(浮腫)の原因と対策【東洋医学タイプ分類】

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1.妊娠浮腫とは?

妊娠3~4カ月から6~7カ月に顔面、足にむくみが生じ、次第に足全体に及び、甚だしければ全身にむくみを生じることを妊娠浮腫といいます。
東洋医学的に「子腫(ししゅ)」とも言われます。
もともとむくみがある人が妊娠した場合は本症には含みません。

 

2.分類

東洋医学的には妊娠浮腫を以下の3つのタイプに分類して、治療や養生指導を行っていきます。
自分がどのタイプなのかを知ることは治癒への第一歩です。
それぞれの特徴的な症状をチェックして、一番チェック数が多かったタイプの解説・対策法を参考にしてみてください。

2-1.脾虚タイプ










 

2-2.腎虚タイプ








 

2-3.気滞タイプ









 

3.解説とワンポイントアドバイス

3-1.脾虚タイプ

【解説】
もともと消化器系の働きの弱い人が妊娠し、さらに消化器系に負担がかかった場合や、冷たいものや生ものの食べ過ぎによって、
消化器系が弱り、体内の水分を排出できなくなったために起こるむくみです。
息切れや無力感、泥状便などの症状を伴うことが特徴的です。

 

【ワンポイントアドバイス】
胃腸に負担をかけないよう気を配ってください。
・よく噛んで食べる
・ながら食べをしない
・早食いしない
・夜遅くに食べない
などはもちろんのこと、冷たいものや生ものを食べることは控えるようにしてください。
冷たい緑茶もオススメできません。

 

3-2.腎虚タイプ

【解説】

もともと体力のない人や体力が低下した状態にある人が妊娠することにによって起こるむくみです。
体力が低下すると、カラダを温める機能も低下します。
体内の温度が低下すると、カラダの中の水分を排出できなくなるため、手足にむくみを生じます。
足が冷える、腰や膝がだるく力が入りにくいなどの症状を伴うことが特徴的です。

 

【ワンポイントアドバイス】

良い睡眠を摂るように心がけてください。
遅くとも23時までには寝るようにしましょう。
日中はよく歩きましょう。
カラダの中から熱を作れるようになると同時に、夜の寝つきも良くなるため、一石二鳥です。
黒いもの、粘るもの、根菜類を積極的に摂るようにしましょう。

 

3-3.気滞タイプ

【解説】

妊娠3~4カ月で胎児が成長し、めぐりが悪くなったために生じるむくみです。
むくんだ部分の皮膚色が正常で、押してもすぐに元に戻ることが特徴的です。
また、むくみは足に限定していることが多く、胸苦しさやイライラ、めまい感などの症状を伴います。

 

【ワンポイントアドバイス】

よく歩くことが一番重要な養生法です。
時間や距離、歩数などを決めずに気ままに歩いてみましょう。

 

 

4.まとめ

あなたはどのタイプだったでしょうか?

はっきりと、「自分はこのタイプ!」と判断できた方は少なかったかもしれません。

なぜなら、本来は「専門家」がさらに多くの問診や「東洋医学」的検査を行い、材料を集めなければ体質を特定できないからです。

他の症状ならともかく、安全第一の妊婦さんですからわずかな危険もあってはならないと思うからです。

 

しかし、大まかな傾向はお分かりいただけたのではないかと思います。

上記の対策でむくみが軽くならない方は鍼灸治療の併用をおすすめします。
ただし、一定レベル以上の「東洋医学の専門家」の鍼灸師をお探しください。(探し方はこちらをご参考ください→「脈診をしない漢方・鍼灸はするな!」)
誤解されがちですが、鍼灸や漢方を使用すれば「東洋医学」ではありません。鍼灸や漢方は道具に過ぎないのです。
特に妊婦さんは、どんなに慎重にしてもし過ぎることは無いと思われます。後悔しないために慎重に、慎重に選んでください。
上記リンクは最低基準です。妊婦が受けてはいけない鍼灸治療を除外するためのものです。

「東洋医学の専門家」と言える鍼灸師はなかなか見つからないかも知れません。
一説によると全鍼灸師の1割に満たないそうです。
酷ですが、見つからないときは諦めた方が安全のためにはマシだと思います。
しかし、きちんと東洋医学的に診察・治療すればこれほど安全な医学はありません。

 

 

参考文献:中医研究院 趙金鐸(1987)『症状による中医診断と治療 下巻』神戸中医学研究会編訳,燎原書店.

 

 

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