痛み, 肋骨の痛み, 胸の痛み

ティーツェ症候群(ティーチェ病)の症状・原因・治療の分かり易いまとめ

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ティーチェ病の症状の治療とメカニズムの考察 【当院の場合】(←原因不明の病気を一つずつ丹念に確かめたら…。)

1.ティーツェ症候群(肋軟骨炎)とは

原因不明の肋軟骨炎で、深呼吸や体を動かす際に胸の痛みがあります。
20代から40代の若い女性に多い疾患です。

 

2.肋軟骨とは

 

 

 

肋骨と胸骨間にある軟骨組織を肋軟骨といいます。
みぞおちの上部にある骨を胸骨と言い、肋軟骨と関節を形成します。
そこから背側に肋骨→胸椎と繋がっており、これらをまとめて胸郭と言います。
胸郭が取り囲む腔を胸腔と呼び、心臓・肺・食道・気管・胸腺・心臓から出る大血管などがあります。

 

◆肋軟骨周囲の関節

・後方(背側)
後方は胸椎と肋骨により構成されます。
肋骨と胸椎は肋椎関節(肋横突関節・肋骨頭関節)で関節をつくります。

・前方(腹側)
肋骨・肋軟骨・胸骨から構成されます。
第1~10肋骨と肋軟骨は連結し、肋軟骨と胸骨(胸肋関節)で関節をつくります。
第11・12肋骨は浮遊肋と呼ばれ肋軟骨とは連結しません。

 

◆肋軟骨の役割

これらは胸郭という柔軟な箱で出来ているため全てが連動して働きます。
主な役割として、
・呼吸
・内臓の保護
などがあります。

 

3.ティーツェ症候群の症状

程度により症状の強さは異なります。
突然発症するものや徐々に発症するものもあり明確な発生機転がないものが多いです。

・肋軟骨部に炎症が起き腫れや痛み
・深呼吸・咳・くしゃみでの痛み
・動作時の痛み(体を捻る動作・肩の動作に伴う痛み)
・押さえたときの痛み

 

4.ティーツェ症候群の原因

左側の第2から5肋軟骨部に好発する無菌性肋軟骨炎と言われていますが、原因は不明です。
単なる関節炎との区別も明確ではありません。
そのため様々な医学的所見が見受けられます。

リスク要因として以下の項目があげられています。

・リウマチ・強直性脊椎炎・ライター症候群などの疾患がある人
・重労働やカバンなどで肋軟骨部に負担がかかる人

など、疾患を持っている人や前胸部に負担のかかることが多い人はリスクが高くなります。

 

5.ティーツェ症候群の診断と検査法

胸痛を起こす疾患は多くあります。
まずは心臓や肺に異常がないかの検査が重要になります。

 

◆問診

一般的な問診を行います。

・いつから
・何をしてから
・症状の経過
・痛む場所(圧痛部位)
・既往歴
・感染症などの徴候について
などの問診を行います。

◆画像検査

骨や胸部に異常がないか検査します。

◆血液検査

内臓疾患などがないか検査します。

◆心電図

心臓に異常がないか検査します。

 

6.ティーツェ症候群の鑑別疾患

胸痛を起こす疾患は多くあります。
中には緊急性のある疾患や重大な後遺症を残す疾患もあります。

◆心疾患

・心筋梗塞
・大動脈解離
・狭心症
・心膜炎

◆肺疾患

・自然気胸
・肺腫瘍
・肺塞栓・肺梗塞
・膿胸

◆その他

・肋骨骨折
・胸肋関節捻挫
・肋間神経痛
帯状疱疹(←詳しくはこちら)
・乳がんの浸潤

胸痛を起こす疾患だけでも様々な疾患が考えられます。

 

7.ティーツェ症候群の一般的な治療

基本は保存療法です。
保存療法とは手術以外の治療法をいいます。

◆保存療法

・安静
念のため重労働など日常生活で前胸部に負担のかかる場合はやめてもらい安静にします。

・薬剤
湿布や鎮痛藥などの痛みを抑える薬が中心となります。
痛みが強ければステロイド薬や注射を行うこともあります。

 

8.ティーツェ症候群の予後と後遺症

多くの場合は自然治癒します。
症状が長期間続くことは少ないですが、持続的に症状が続く場合もあります。
出来るだけリスク要因を減らすようにします。

 

※以上はあくまでも一般論です。
 原因不明で決定的な治療法がないため、一般的には、消炎鎮痛剤や電気、温熱治療など対症療法による経過観察が基本です。
しかし、長期間、症状が続いた場合、変形を残すことがあるようです。

 そのため、当院では若い女性の場合、美容上の理由から出来るだけ早期に積極的に治療をすることをお勧めしています。
詳しくは、下記の「9. 当院の治療」のリンクをご覧ください。

 

9.当院の治療

ティーチェ病の症状の治療とメカニズムの考察 【当院の場合】(←原因不明の病気を一つずつ丹念に確かめたら…。)

お困りの方はご覧ください。

 

※内容に誤りや情報が古いなどありましたらお手数ですがご一報ください。

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