首の痛み
12.302017
首のこわばり、つっぱり、こり(項強)の原因と分類と対策【東洋医学タイプ分類】
1.首のこわばり(項強)とは?
首の後ろから背中にかけて筋肉がこわばって、首を動かすことが困難な状態を言います。
東洋医学では「こわばり」と「痛み」を区別して考えるため、治療法も異なります。
痛みが主体の頸項痛に関してはこちらをご参照ください。(→頸項痛リンク)
ここでは首のこわばりが主体の症状について取り上げます。
また、子どもの熱性けいれんにみられる首のこわばりと痙攣は含めません。
2.分類
東洋医学的には首のこわばり(項強)を以下の4つのタイプに分類して、治療や養生指導を行っていきます。
自分がどのタイプなのかを知ることは治癒への第一歩です。
それぞれの特徴的な症状をチェックして、一番チェック数が多かったタイプの解説・対策法を参考にしてみてください。
2-1.外感風寒タイプ
2-2.外感風湿タイプ
2-3.熱盛傷津タイプ
2-4.金創風毒タイプ
3.解説とワンポイントアドバイス
3-1.外感風寒タイプ
【解説】
冷えの性質の強いカゼをひいたために起こる首のこわばりです。
寒気、汗をかかない、カラダが痛いなどの症状を伴うことが特徴です。
【ワンポイントアドバイス】
カゼをひいた時と同じように対処しましょう。
基本は水分をよく摂って、暖かくしてよく寝ることです。
首元が冷えないよう首にタオルなどを巻いて寝るのも良いでしょう。
3-2.外感風湿タイプ
【解説】
湿の性質の強いカゼをひいたために起こる首のこわばりです。
「湿」は水分が多い状態を示し、性質のひとつとして沈重性があります。
そのため、頭がしめつけられるように重い、カラダが重だるい等の症状を伴うことが特徴的です。
【ワンポイントアドバイス】
基本的にはカゼをひいた時の対処と一緒です。
水分を摂り、暖かくして、よく寝ましょう。
しかし、カラダの中に湿が多いと、水分を欲しがらないだけでなく、胃腸の弱りも出てくるため、食欲も無くなります。
そんなときはカラダの声に従って、無理に水分を摂ったり、食事をしたりする必要はありません。
3-3.熱盛傷津タイプ
【解説】
熱がカラダの深い部分に入り込んでしまった病態です。
その熱が原因となってカラダを潤し、栄養するはたらきが低下したために起こる首のこわばりです。
急性熱病の中期に発症し、高熱が出たり、胸の辺りがが熱くなったり、尿が濃くなったりすることが特徴的です。
ひどい場合には意識障害が起こることもありますので、注意が必要です。
【ワンポイントアドバイス】
ひとまず、水分をよく摂って安静にし、よく睡眠をとることです。
しかし、意識障害などがある場合にはすぐに救急車と呼びましょう。
そこまでいかない場合には長引くことがありますが、この病態把握は東洋医学的なものなので、良い鍼灸院での鍼灸治療にて症状が改善する場合もあります。
3-4.金創風毒タイプ
【解説】
ケガの後に、細菌感染を起こしたことによる首のこわばりです。
東洋医学では「風毒の邪が入り込む」と表現しますが、現代医学的には破傷風に相当します。
【ワンポイントアドバイス】
予防として、破傷風の予防接種があります。
さらに、ケガをした場合は医療機関で処置をしっかりと受け、傷口を清潔に保つようにしましょう。
4.まとめ
皆さんはどのタイプだったでしょうか?
今回のチェックでは大まかに自分がどのタイプなのかお分かりいただけたのではないかと思います。
しかし、細かな正確な体質分類は専門家でなければできませんので、お近くの良い鍼灸院をお選びください。
また、各タイプ別のワンポイントアドバイスはタイプが正確に決定できてこそ効果があります。
このワンポイントアドバイスによって症状が悪化したなどの場合、当サイトでは一切責任を負いかねますので、ご了承ください。
参考文献:中医研究院 趙金鐸(1987)『症状による中医診断と治療 下巻』神戸中医学研究会編訳,燎原書店.
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