下痢
9.72017
過敏性大腸炎の原因・症状・治療
1.過敏性大腸炎とは
20〜30代に好発し、内視鏡検査や腸の検査を受けても、異常が認められません。
腹痛や下痢、便秘、腹部不快感などの症状を繰り返す、大腸の機能異常で起こる疾患です。
最近では、小腸にも異常が認められるのが発見されたため「過敏性腸症候群」とも呼ばれるようになりました。
2.大腸の構造・役割
大腸は、消化管の一部で、約1.5メートルほどあり、主に腸の内容物から、水分や一部の栄養素を吸収して便を形成し、肛門へと運ぶ器官です。
3.過敏性大腸炎の原因
はっきりとした原因は分かっていませんが、生活の乱れやストレスが主な原因と考えられています。
仕事の前や、学校の前など、精神的不安や過度の緊張などのストレスを受けた際に、腸を支配する自律神経に伝わり、腸の機能異常を引き起こすためと言われています。
4.過敏性大腸炎の症状
症状は3つに分類されます。
◆下痢型
腹部不快感や腹痛に始まり、慢性的に下痢が続きます。
◆便秘型
腹痛、腹部の膨満感を始めとし、便をしたくても、便が出にくい状態です。
◆混合型
腹痛を始めとし、下痢が続いたのち、便秘になるのを交互に繰り返す状態です。
これらは、排便後に一時的に症状が治まるのが特徴です。
5.過敏性大腸炎の検査
◆血液検査
消化器官の炎症を確認し、他の疾患や合併症があるかを確認します。
◆便検査
便に血が混じっているかを調べ、肉眼では確認出来ない程の少しの出血も調べる事が可能です。
◆腸X線検査
バリウムを飲み、内視鏡では確認出来ないところを正確に、把握する事が出来ます。
◆内視鏡検査
大腸や小腸に異常がないかを確認します。
6.過敏性大腸炎の診断
過敏性大腸炎には国際的診断基準があり、下記のRome基準を用いられます。
2016年に改訂された、Rome基準による過敏性大腸炎の診断基準
1週間に1回以上の腹痛が3ヶ月以上続き、下記項目のうち2つ以上の項目に当てはまる場合
(1)排便により症状が改善する場合
(2)排便の頻度が症状の変化に関連する場合
(3)便の形状が症状の変化に関連する場合
症状は6ヶ月以上前から出現していること。
7.過敏性大腸炎の一般的な治療
根治が難しいので、症状を和らげるために以下の治療法があります。
◆薬物療法
症状に応じた薬を使用し、下剤や下痢止め、整腸剤を用い、腸内細菌のバランスを整えます。
◆食事療法
暴飲暴食しないようにし、脂の多い食事や、香辛料を避け、腸の負担を和らげます。
◆運動療法
適度な運動を行う事により、ストレスを発散できます。
◆生活指導
ストレスを溜めないようにし、よく睡眠をとり、規則正しい生活を心がけます。
8.過敏性大腸炎の鑑別疾患
大腸癌
大腸の悪性腫瘍
大腸憩室症
特に潰瘍性大腸炎やクローン病との鑑別が困難です。
9.過敏性大腸炎の予後と後遺症
慢性の経過をたどり、症状が良くなったり、悪化したりを繰り返します。
完治は難しいので、症状のない状態を長くするのが目標となります。
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