an's diary 杏の日記
8.42017
肘の外側の骨の腫れ、痛みで仕事ができない患者さん【外側上顆炎】
都島の鍼灸院、杏総合治療所の研修生しょーじです。
先日、右ひじの痛みで来られた患者さんがいました。
この方は調理の仕事をされています。
しかし、2,3日前から右手で包丁を使ったり、物を持ったりする際に右ひじに痛みがあり、仕事がしにくいとのことでした。
まず、トムソンテスト・チェアーテスト・中指伸展テストという痛みを誘発させる3つのテストを行いました。
これにより、「上腕骨外側上顆炎」ではないかと推測されました。
上腕骨外側上顆炎には「テニス肘」という俗称があります。その名の通り、テニスの愛好家に起こりやすい病気です。
この方はテニスをしたわけではありませんでしたが、テニスをしたときと同じような負荷が右ひじにかかり、傷めてしまったのでしょう。
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)の治療は、所長が嫌がる部類の治療です(笑)
病気には「治りやすい病気」と「治りにくい病気」がありますが、もちろん所長が嫌がるのは「治りにくい病気」。
一口に、「治りやすい・治りにくい」といっても、様々な分け方があります。分かりやすいのは「病気の軽重」「病気の質」といったところでしょうが、ここで言うのは「患者さんの管理責任が大きい病気か、小さい病気か」という分け方です。
最も簡単なのは、患者さんは何もする必要がなく、治療者側で淡々と治療を進めていくだけという病気です。(患者管理責任0%、治療者100%)この場合、患者さんがどんな方であろうと関係ありません。
しかし、患者さんの管理責任の割合が上がれば上がるほど、面倒になります。
それは、治療技術自体はそれほど高度なものでなくても、患者さんに病気のことを理解していただくために時間を費やすことが多くなるからです。
まず、病気について理解していただかなければ、日常生活でどのようなことに気を付けなければならないかが分かりません。
その結果、原因が取り除かれないまま、治療だけを繰り返すことになってしまいます。
今回の患者さんは、毎回の治療終了後にはすべてのテストがクリアになった状態で帰ってもらっていました。しかし、次に来られた時にはいずれか、あるいは複数のテストで陽性反応が出ています。
これは、治療終了後の日常生活で、注意事項を完全には守れていないということです。(守れていた場合には、次に治療に来られた時も、前回の治療終了後同様に全てのテストがクリアなはずです。)
このように、上腕骨外側上顆炎は患者さんにしていただかなければならないことが多い【患者管理責任率約8割】の病気のため、所長が嫌がるのです(笑)
人によっては注意事項が守れず、1年以上痛いままという方もおられます。
しかし、今回の患者さんは「治療回数4回」にして、ご本人は「もう治った」とおっしゃっているほどですから、かなり優秀な方と言えるでしょう。
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