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夜尿症(おねしょ)の原因と分類と対策【東洋医学タイプ分類】

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1.夜尿症(おねしょ)とは?

3歳以上の小児が睡眠中にオシッコを漏らしてしまうことを言い、俗にいう「おねしょ」のことです。
東洋医学では「小児遺尿(しょうにいにょう)」とも言います。
恐怖や過度の喜びなどでたまに漏らしてしまうことは病的ではないため、本項には含まれません。

 

2.分類

東洋医学的には夜尿症(おねしょ)を以下の3つのタイプに分類して、治療や養生指導を行っていきます。
自分がどのタイプなのかを知ることは治癒への第一歩です。
それぞれの特徴的な症状をチェックして、一番チェック数が多かったタイプの解説・対策法を参考にしてみてください。

2-1.腎陽虚タイプ







 

2-2.肺脾気虚タイプ









 

2-3.肝経鬱熱タイプ






 

3.解説とワンポイントアドバイス

3-1.腎陽虚タイプ

【解説】
生まれつき虚弱体質の子どもに多いタイプです。
このような体質の子どもは下腹部に力がありません。
下腹部に力がないと、カラダを温める力も弱くなります。
すると、カラダの中の水分がうまく回らず、下腹部に溜まってしまいます。
そのため、その水分を制御できなくなるために夜尿症(おねしょ)が起こります。
特徴は、手足が冷えていたり、寒くなるとおねしょの頻度が上がることなどの症状を伴うことです。

 

【ワンポイントアドバイス】
大きくなり、カラダが強くなるにつれてなくなっていくものですが、
そのためには良い睡眠を摂ることが重要です。
小学生までは、遅くとも20時までには寝るようにしてください。
未就学児や疲れている場合などはもっと早く寝ても構いません。
良い睡眠をとるためには、昼間にカラダをよく動かすことが大切です。
カラダをたくさん動かして遊ばせてあげてください。

 

3-2.肺脾気虚タイプ

【解説】
栄養不足や長引く咳、呼吸困難、嘔吐、下痢などによって、カラダが弱り、体内の水分を制御できなくなることによって起こる夜尿症(おねしょ)です。
特徴は、動くとすぐに汗がでる、息切れ、声に力がない、食欲がないなどの症状があります。

 

【ワンポイントアドバイス】
体力を回復させることが重要です。
体力を失う原因となった症状がある場合には、その治療を優先させることです。
その後は、栄養のあるものを食べ、よく遊んで、良く寝ることです。

 

3-3.肝経鬱熱タイプ

【解説】
カラダの中に余分な熱と水分が溜まることによって起こる夜尿症(おねしょ)です。
その原因には脂っこいもの、甘いものの食べ過ぎやイライラしているなどがあります。
特徴は、尿の色が濃くにおいが強い、尿量は少ない、手足がほてる、夜間におびえるなどがあります。
このタイプはおねしょの症状のある子どもの中では少ないタイプとされています。

 

【ワンポイントアドバイス】
脂っこいもの、甘いものを食べ過ぎている場合にはそのような食べ物は控えるようにしてください。
外でよく遊ばせ、カラダを動かすようにして、イライラを発散させましょう!
そのようにすることで、イライラが無くなるだけでなく、良い睡眠もとれるようになります。
良い睡眠が摂れるようになると、カラダが丈夫になるだけでなく、イライラしにくい子どもに育ちます。

 

4.まとめ

お子さんはどのタイプだったでしょうか?
今回のチェックでは大まかなタイプがお分かりいただけたのではないかと思います。
しかし、細かな正確な体質分類は専門家でなければできませんので、お近くの良い鍼灸院をお選びください。

また、各タイプ別のワンポイントアドバイスはタイプが正確に決定できてこそ効果があります。
このワンポイントアドバイスによって症状が悪化したなどの場合、当サイトでは一切責任を負いかねますので、ご了承ください。

 

 

参考文献:中医研究院 趙金鐸(1987)『症状による中医診断と治療 下巻』神戸中医学研究会編訳,燎原書店.

 

 

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