症例, 認知症
1.192014
原発性進行性非流暢性失語症
「原発性進行性非流暢性失語症」の新患さんが来院されました。
2年ほど前、嗄声(声のかすれ)、咽喉(のど)の違和感が現れ、「風邪だろう」と考え、近くの耳鼻科に受診されました。
その後、良化しないので別の耳鼻科へ通院していると、だんだん声が出にくくなり、大きな病院に紹介され、検査したのですが原因が解らず、病名がつかず、経過観察になっていました。
早い段階で、ALS:筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)や、脳血管障害は除外されています。
そして、半年~一年後に全く声が出なくなり、やっと上記の病名がつきました。
しかし、決定的な治療法が無いので、僅かでも効果が上がればと、鍼灸治療に期待され、当治療所に来院となりました。
診てみると、「喋ることが出来ない」と言う主訴以外に、「涙、唾液があふれる、口の端が上がらない」など、顔面神経の問題を示唆する症状が認められました。
また、ご家族から少し記憶障害があるようだ、と聞いたのですが、診療中に確認することは出来ませんでした。
しかし、勘違いを避ける為に時間をおいて2回行った「時計描画テスト」で、同じ間違いを繰り返したので、軽い認知症があるのかも知れません。
上記の2点は、今までの病院でも指摘されておらず、「原発性進行性非流暢性失語症」との関連性が解らなかった(前記に伴う前頭側頭型認知症と考えて良いのか)ので、専門医の見解が聞きたく、紹介することにしました。
取り敢えずは、専門医の見解を聞いてからですが、かなり難しい事は間違い無さそうです。
さて、患者さんは、失語症なので会話が出来ません。
病院での意思疎通はiPadを使っていたそうです。そこで、本人に聞いてapp storeで大急ぎでアプリをダウンロードしました。
それがこれです。
【かなトーク】
打ち込めば音声も出る優れものです。ただ、悲しいかな、スピードに難があるので、別のアプリをダウンロード。
【Note Anytime】
手書き入力のメモアプリです。
普段の問診はこれの方が楽ですね。
患者さんはお年なので筆圧が弱く、筆談も難しいですが、これなら問題なしです。
ただ、高機能過ぎるので、もっとシンプルなアプリを探しています。
画像、pdfで保存出来れば十分なので、何か良いアプリをご存じの方は教えて下さい。
しかし、年末に買ったiPad miniが、いきなり役に立ちました。
「何に使うのか」と言う周囲の声を押し切って買った甲斐がありました(笑)。
物欲に負けただけなので、論理的反論が出来なかったんですが、これで堂々と言い返せます(笑)。
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