膝の痛み
10.62017
膝の痛みと腫れを原因から解消する方法【東洋医学タイプ分類】
1.膝腫痛とは?
膝腫痛とは、文字通り、膝の痛みと腫脹を言います。
2.分類
東洋医学的には膝の痛みを以下の6のタイプに分類して、治療や養生指導を行っていきます。
自分がどのタイプなのかを知ることは治癒への第一歩です。
それぞれの特徴的な症状をチェックして、一番チェック数が多かったタイプの解説・対策法を参考にしてみてください。
2-1.気血両虚タイプ
2-2.肝腎両虚タイプ
2-3.湿熱タイプ
2-4.寒湿タイプ
2-5.熱毒タイプ
2-6.湿毒タイプ
3.解説とワンポイントアドバイス
3-1.気血両虚タイプ
【解説】
カラダの機能が弱まって、起こる膝の痛みです。
多くは他の病気の後に緩慢に発症します。
気血両虚タイプの特徴は、一般的には初期には軽症で、筋肉のやせも軽度で、歩くこともできます。
【ワンポイントアドバイス】
病後の体力の回復が重要です。
良い睡眠を摂り、栄養のある物をよく噛んで食べるようにしてください。
少しでも回復して来たら、散歩などの軽い運動を始めましょう。
膝が痛い場合には、負担のかかりにくい水泳なども良いでしょう。
3-2.肝腎両虚タイプ
【解説】
東洋医学では筋肉は脾、腱は肝、骨は腎が司っていると考えます。
膝は経絡の脾経、肝経、腎経が通り、さらに筋肉・腱・骨が集まるところです。
よって、肝腎の機能が弱ると、膝に痛みや腫れが生じるのです。
肝腎両虚タイプの特徴としては、重症のものが多く、筋肉のやせも顕著で、歩行が困難になる場合もあります。
【ワンポイントアドバイス】
肝腎の機能を上げるためには睡眠が最も重要です。
良い睡眠とは…
①遅くとも23時には深い眠りについていること
②寝つきが良い
③途中で目が覚めない
④夢を見ない
⑤目覚めがスッキリしている
という5つの条件を全て満たしていることです。
座ってできる運動等で体を疲れさせることにより、より良い睡眠を摂ることができるようになります。
3-3.湿熱タイプ
【解説】
カラダの中に余分な熱と余分な湿気が過剰になることが原因です。
もともと熱体質の人が、湿気の多い環境等にいることによって膝の痛みを発症します。
【ワンポイントアドバイス】
余分な熱と湿気を「取り入れないこと」と、「排出すること」が重要です。
熱と湿気を取り入れないために、脂っこいもの、甘いもの、しつこいものの摂り過ぎは控えましょう。
余分な熱と湿気をカラダの中から排出させるためには、キュウリやメロンなどの瓜の仲間を食べるのが良いでしょう。
ハトムギ茶にも同じ作用がありますので、水分補給はハトムギ茶にしてみましょう。
3-4.寒湿タイプ
【解説】
カラダの中に冷えと余分な湿気が過剰になることが原因です。
もともと冷え体質の人が、湿気の多い環境などにいることによって膝の痛みを発症します。
【ワンポイントアドバイス】
冷えと余分な湿気を「取り入れないこと」と、「排出すること」が重要です。
冷えと湿気を取り入れないために、緑茶、日本酒、刺身は控えるようにしましょう。
余分な冷えと湿気をカラダの中から排出させるためには、ショウガを摂ることが良いでしょう。
しかし、ショウガは食べ過ぎると、胃を荒らしますので、摂りすぎには注意が必要な食品です。
3-5.熱毒タイプ
【解説】
このタイプはさらに2つに分けられます。
①ケガによるもの
ケガによって、悪い血(東洋医学でいうところの「瘀血(おけつ)」)が溜まり、それが熱化し、膝に痛みと腫れを生じるもの。
特徴は、膝関節に発赤、腫れ、痛み、熱感があることです。
②風毒によるもの
東洋医学では神経痛やリウマチで、筋肉や骨が腫れることを「風毒腫(ふうどくしゅ)」と言います。
特徴は両膝の強い腫れと痛みがあり、痛みはキリで刺すような痛みで、手も近づけられない程です。発熱やイライラを伴うこともあります。
【ワンポイントアドバイス】
①ケガによるものの場合
ケガの処置を迅速に行いましょう。
まずは整形外科を受診して下さい。
②風毒によるものの場合
神経痛やリウマチなどの確定診断を行い、適切な処置を受けてください。
(実は杏総合治療所の所長はリウマチの治療が得意ですので、病院に行っても良くならない方は一度、杏総合治療所へご相談ください。)
3-6.湿毒タイプ
【解説】
熱毒タイプにカラダの中の余分な水分が加わって発症するのが湿毒タイプです。
特徴は発症がゆっくりで、膝が赤くならないことです。
【ワンポイントアドバイス】
熱毒タイプと同じようにまずは専門機関を受診してください。
カラダの中に余分な水分を溜めないために、のども渇かないのに水をガブガブ飲むのはやめましょう。
緑茶や生もの、脂っこいもの、甘いものの食べ過ぎには注意しましょう。
4.まとめ
皆さんはどのタイプだったでしょうか?
今回のチェックでは大まかに自分がどのタイプなのかお分かりいただけたのではないかと思います。
しかし、細かな正確な体質分類は専門家でなければできませんので、お近くの良い鍼灸院をお選びください。
また、各タイプ別のワンポイントアドバイスはタイプが正確に決定できてこそ効果があります。
このワンポイントアドバイスによって症状が悪化したなどの場合、当サイトでは一切責任を負いかねますので、ご了承ください。
参考文献:中医研究院 趙金鐸(1987)『症状による中医診断と治療 下巻』神戸中医学研究会編訳,燎原書店.
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