症例, 認知症
3.32014
認知症の症例 【アルツハイマー病+脳血管障害型(+うつ+意欲低下)】
お茶が出せるようになった。
「アルツハイマー型+脳血管障害型+うつ+意欲低下」の患者さんです。
今日、来院時に付き添いの娘さんに伺ったところ、来客に「お茶が出せる」ようになって来たそうです。
もともとお客好きなのに、全くお茶を出せなくなっていたそうです。
「?」ですか?一般の方はそうかも知れませんね。
しかし、認知症の患者さんを見慣れている方、ご家族にいらっしゃる方は、これが良化している証になる事が解るでしょう。
大変な良化です。奇跡的と言っても良いでしょう。専門家からみれば信じられない事です。
もともと出来ていた『来客にお茶が出せない』。
これは、「遂行機能」に問題がある事が示唆されます。
「遂行機能」とは、『高次脳機能』の一つです。
目標を設定し、それを実現するために計画を立て、計画を実際に実行・継続し、状況に応じて修正し、目標を実現する働きの事です。
整理すると、「目標設定」、「計画立案」、「計画実行」、「効果的行動」から成ります。
「遂行機能障害」は「中核症状」の一つです。
「客が来た」と認識し、「お茶を出そう」と言う「目標設定」をし、それを実現するために「計画立案」します。
「計画立案」の中身は、「お湯を沸かし、急須と湯呑、お茶を用意し、お茶を急須に入れ、お湯が沸いたら急須に注ぎ、蒸らして湯呑に注ぎ、適量注いだら、お客に渡します。」という感じでしょうか。
そして、それを「計画実行」します。
しかし、もしかしたら、お茶を切らしているかも知れませんし、湯呑が欠けていたり、洗ってなかったりするかも知れません。
その時は、それに応じて、計画を修正・変更・追加しなくてはなりません。
その他にもお湯の温度や茶葉の量、茶の適量なども判断して修正しなくてはなりません。
「効果的行動」です。
上記だけでもかなり複雑に見えます。
その上、実際は『来客にお茶を出す』作業の中には、多量の「目標設定」、「計画立案」、「計画実行」、「効果的行動」のセットが入っています。
そう考えれば、かなり高度な作業なのが分かります。
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