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男の子に多い肘の痛み【上腕骨外顆骨折】症状・原因・治療まとめ

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1.上腕骨外顆骨折について

肘の外側を触ると骨が触れますが、この部分を上腕骨の外顆といいます。
子どもに多い疾患で、肘周囲の骨折では顆上骨折に次いで頻度が高いです。
7歳前後の男児に多く、左肘に好発します。

・原因
原因は手を衝いて転倒・転落したことにより骨折が生じます。
肘外側への力の加わり方によってPull off型とPush off型に分かれます。
Pull off型は肘が伸びた状態で手を衝き、内反力が働くと肘外側部分に牽引力が加わり受傷します。
Push off型は同じく手を衝いて受傷し、肘に強い外反力が加わることで軸圧力と自重により圧迫を受けて骨折します。

・症状
症状としては肘に強い痛みや腫れ、痛みのために肘を動かせないなどの症状があります。
骨折部のずれが少ない場合は症状が乏しい場合もありますが、この部位での骨折は固定後にも骨折部がずれることが多く、後遺症を残しやすいため注意が必要です。

・治療
治療は手術となることが多いです。
ずれがない場合は保存療法として固定を行いますが、固定期間中にずれが生じた場合は手術となることもあります。

・後遺症
骨折部のずれが少なくても固定期間中に骨折部のずれ起こりやすく、また関節内にも骨折が及ぶため後遺症を残しやすい骨折です。
具体的には肘の外・内反肘や変形性肘関節症、変形に伴い尺骨神経麻痺なども起こることがあります。

 

2.上腕骨外顆骨折の症状

骨折の起こりかたにもよりますが、骨折があっても症状が乏しいことがあります。
しかし、骨折部のずれが起こりやすい場所でもあるため早急で適切な治療が必要です。

◆肘周囲の痛み

骨折に伴い激しい痛みが起こります。
転位の少ない場合は症状が乏しいこともあります。

◆肘周囲のはれ

肘の外側に腫れが起こります。
時間経過とともに肘全体が腫れてきます。

◆肘の可動域制限

痛みのために肘を動かしにくくなります。
少しなら動かせることもあるため注意が必要です。

 

3.上腕骨外顆骨折の原因

 

 

転倒や転落した際に肘に圧迫力または牽引力が加わり受傷します。
受傷の仕方によってPulloff型とPushoff型に分かれます。

◆Pull off型

肘が伸びた状態で肘に内反力が加わり受傷します。
骨折部には牽引力が加わり剥離骨折を起こします。

◆Push off型

肘が伸びた状態または少し曲がった状態で肘に外反力が加わり受傷します。
地面からの圧迫と自重により外側部に圧迫力が加わり骨折します。

◆骨折線

上腕骨の外顆の上から上腕骨小頭骨端核の内側を通過し、上腕骨滑車に至るため比較的大きな骨片を有する関節内骨折が起こります。(ソルターハリス分類Ⅲ・Ⅳ型)

◆骨片の転位方向

骨片は前腕の伸筋により遠位前方に大きく回旋転位することが多いです。

 

4.上腕骨外顆骨折の検査と診断

4-1.触診・視診

回旋して転位している場合は皮下に骨片を触知することがあります。
転位のある場合はHuter三角(肘屈曲位での内顆・外顆・肘頭の三角)・Huter線(肘伸展位で内顆・外顆を結ぶ線上に肘頭がある)のずれが起こります。

4-2.画像検査

レントゲンにて検査を行います。
本疾患では骨端覚の位置の確認が重要で健側と比較して撮影することもあります。

 

5.上腕骨外顆骨折の一般的な治療

本疾患では回旋するようにずれたり、固定後でも骨折部がずれやすいことから手術となる場合が多いです。
転位が少ない場合や転位のない場合は固定して経過を観察します。

5-1.保存療法

整復して骨折部が動かないように固定します。
しかし、本疾患は固定期間中でも筋肉の牽引力により再転位することがあるためレントゲンで転位の確認を頻回に行います。

ギプスにて固定し、肘屈曲で肩から手にかけて3~4週間の固定を行います。
固定期間を長くすることもあります。

5-2.手術療法

骨折部が回旋転位していたり、固定期間中に再転位する場合などは手術が適応となります。
大きな転位(2~3mm)や定型的回転転位に対しては手術を早急に行います。
内固定材料を用いて骨折部を固定します。

 

6.上腕骨外顆骨折と間違いやすい疾患

◆橈骨頭骨折
◆肘頭骨折
◆上腕骨顆上骨折
◆上腕骨内顆骨折
◆上腕骨遠位骨端線離開
◆尺骨鈎状突起
◆肘内障
◆上腕骨通顆骨折
◆肘関節脱臼
◆肘関節脱臼骨折(上腕骨外顆骨折+腕尺関節脱臼)

など他の骨折などとの鑑別が必要です。

 

7.上腕骨外顆骨折の予後と後遺症

関節内に骨折が及ぶことや転位しやすいことから後遺症を残しやすいです。

◆偽関節

偽関節とは骨折の損傷部分の治癒が完全に停止したものをいいます。
6ヶ月以上経過して異常可動性があるものは偽関節とみなされます。

偽関節は初期に骨折部のずれが少なく受傷時の症状が乏しい患者に多く出現する傾向があります。
偽関節が起きた場合それに対する手術を行った方が良いという意見と、可動域制限や骨壊死などの問題から手術には消極的な意見とがあり慎重に手術の選択を決めます。
骨折面の対向性が比較的保たれている場合には積極的に骨接合術を試みるという報告を散見するようになっています。

◆肘関節の変形

内・外反肘や変形性肘関節症などが生じやすいです。
肘の可動域制限や痛み、外反肘に伴う遅発性尺骨神経麻痺なども生じることがあります。
遅発性尺骨神経麻痺の場合手術が選択されます。

 

 

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