睡眠障害

ナルコレプシー?とにかく眠い!嗜睡(しすい)の原因と対策と分類【東洋医学タイプ分類】

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1.嗜睡(しすい)とは?

昼夜を問わず、絶えず眠たがり、呼ぶとすぐに目覚めるがまた眠ってしまう状態を言います。
意識障害を伴わず、元気がないために眠くなります。
意識障害があり、昏睡状態にあるものは東洋医学では「神昏」と言い、嗜睡とは異なります。
また、大病の回復期に長時間熟睡して目覚めた後にすっきりと爽快になるものも嗜睡には含まれません。

 

2.分類

東洋医学的には嗜睡を以下の4つのタイプに分類して、治療や養生指導を行っていきます。
自分がどのタイプなのかを知ることは治癒への第一歩です。
それぞれの特徴的な症状をチェックして、一番チェック数が多かったタイプの解説・対策法を参考にしてみてください。

2-1.湿困脾陽タイプ









2-2.心脾両虚タイプ








2-3.腎陽虚タイプ









2-4.腎精不足タイプ






3.解説とワンポイントアドバイス

3-1.湿困脾陽タイプ

【解説】
カラダの中に余分な水分がたまることによって起こる眠気です。
その原因には大きく2つのことが考えられます。
1つ目は雨に打たれる、水中を歩く、湿地で生活する、生ものや冷たいものを過食するなど外の環境に影響を受けた場合です。
2つ目は消化器系の機能が弱ることによって、うまく水分を代謝できなくなった場合です。
特徴は、頭がしめつけられるように重い、手足が重だるい、腹が張って苦しい、軟便などの症状を伴うことです。

 

【ワンポイントアドバイス】
カラダの中に水分が多い状態を解消することがポイントとなります。
冷たいものや生ものは余分な水分が溜まりやすくなるため、控えてください。
逆に余分な水分を排出するはたらきを持っているハトムギ茶はおすすめです。
そして、消化器系に負担をかけないようよく噛んで食べる、ながら食べをしない、早食いしないなどは小さなことですが、すぐにできることです。
心がけてみてください。

 

3-2.心脾両虚タイプ

【解説】
病後の消耗、思慮過度、飮食の不摂生、出血などにより東洋医学でいう「心(しん)」と「脾(ひ)」が栄養されなくなります。
東洋医学の心は精神活動、脾は消化器系をつかさどっていると考えます。
そのため、これらのはたらきが弱ると、倦怠感、いつも眠い、顏色につやがない、食欲がないなどの症状が出ます。

 

【ワンポイントアドバイス】
病後であれば体力の回復に努めてください。
悩み事、心配事で考えすぎると、エネルギーを消耗します。
カラダに影響を及ぼすほどの考え事はなかなか解決できない事柄なのだと考えられます。
そのようなときにはひとまずカラダを動かしてください。悩み事は解決しませんが、カラダが受けたダメージは解消することができます。
さらに手足をよく動かすことによって、脾(消化器系)のはたらきが強くなります。
東洋医学では脾が弱っていると、思考力や意思が弱ると考えます。ですから、脾を強くすることで、悩み事も解決できるかも知れません。

 

3-3.腎陽虚タイプ

【解説】
カゼが深い所に入ったり、間違った治療をしてしまった際に、カラダを温める作用が弱くなって起こる嗜睡です。
その為、腰が冷える、身体が重だるい、膝から下が冷える、尿量が多いあるいは少ないなどの冷えの症状を伴うことが特徴的です。

 

【ワンポイントアドバイス】
カラダを温める作用が弱くなっているため、暖かくするように気を配ってください。
加温しすぎると、汗をかいてしまい、
間違った治療をしてしまうと現代医学では説明のつかない症状が出ることもあります。
もし、病院で匙を投げられた際には良い鍼灸院を探してみてください。
東洋医学では病邪がカラダの中のどこにあるのか、それはどのような性質のものなのかなどなど、現代医学とは違う視点からカラダを診て、治療することができます。

 

3-4.腎精不足タイプ

【解説】
東洋医学でいう腎精(じんせい)は生命活動の基本となるエネルギーのひとつであると考えます。
そして、腎精には脳を栄養するというはたらきがあります。
この腎精が不足すると、脳が栄養されないため、いつも眠いといった症状が出ます。
その他の特徴としては、頭がボーッとして思考力が鈍くなる、仕事を続ける元気がない、耳鳴りなど症状が見られます。

 

【ワンポイントアドバイス】
腎精が不足する原因には次のようなことが考えられます。
・先天的なもの
・栄養不足
・加齢や慢性病による消耗
・セックス過多
どれが原因であったとしても結果的には「疲れている状態」と言うことが言えます。
その為、栄養のあるものを摂り、よい睡眠を摂るということが大切です。
体力が回復して来たら、軽い運動から始め、さらに体力をつけていくようにしてみましょう。

 

4.まとめ

皆さんはどのタイプだったでしょうか?
今回のチェックでは大まかに自分がどのタイプなのかお分かりいただけたのではないかと思います。
しかし、細かな正確な体質分類は専門家でなければできませんので、お近くの良い鍼灸院をお選びください。

また、各タイプ別のワンポイントアドバイスはタイプが正確に決定できてこそ効果があります。
このワンポイントアドバイスによって症状が悪化したなどの場合、当サイトでは一切責任を負いかねますので、ご了承ください。

 

参考文献:中医研究院 趙金鐸(1987)『症状による中医診断と治療 下巻』神戸中医学研究会編訳,燎原書店.

 

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