慢性関節リウマチ(RA)

フェルティ症候群の症状・原因・治療まとめ

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1.フェルティ症候群について

フェルティ症候群とは、関節リウマチ・脾腫・白血球減少を三徴候とした難治性で原因不明の疾患です。
関節リウマチを長期間患っている人に発生しやすいです。
その頻度は関節リウマチ患者の約1%という稀な疾患です。

50代以上に多く、男女比では1:2で女性に多いです。
関節リウマチとは、全身の関節にある滑膜という膜に炎症が起きる原因不明の疾患です。
現在では自己免疫の異常が考えられています。
滑膜の炎症以外にも骨や軟骨の破壊もみられます。

 

関節リウマチの症状に加えて、細菌やウイルスに感染しやすくなる易感染性や足の皮膚が潰瘍を起こしたりします。
治療方法は慢性関節リウマチに準じて行われます。

生命予後は悪く、易感染性が最も生命予後の悪化に関与しています。

 

2.フェルティ症候群の症状

膠原病の症状に加えて様々な症状が発症します。
膠原病とは、様々な臓器の障害と、免疫の異常を特徴として支非腫瘍性・非感染性の全身性炎症性疾患の総称です。
この中には全身性エリテマトーデスや関節リウマチ、多発性筋炎やフェルティ症候群が含まれます。

2-1.全ての膠原病にみられる症状

・発熱
・関節痛
・筋肉痛
・全身倦怠感
・易疲労性
・体重減少
などがあります。

フェルティ症候群では血管炎が起こるため、
・難治性の下腿潰瘍
・神経障害
胸膜炎に伴う、
・胸痛
・呼吸困難
強膜炎による、
・目の痛み
・充血
・涙量の増加
などが起こります。

他にもフェルティ症候群では易感染性による皮膚感染・呼吸器感染・尿路感染に伴う種々の症状が起こります。

 

3.フェルティ症候群の原因

原因は不明です。
1942年Feltyが慢性関節炎と脾腫、白血球減少をもつ症例を報告し、その後慢性関節リウマチ・脾腫。白血球減少の3徴候を有した患者に対しFelty症候群と呼んだことに始まります。

重度の慢性関節リウマチとリウマトイド因子陽性で、脾腫以外にも多くの関節外症状がある慢性関節リウマチの亜型として考えられるようになりました。

3-1様々な障害と症状

全身性の炎症があるため多くの臓器に障害を起こし、様々な症状を呈します。

・脾腫
脾腫程度は様々で、触診で確認できるものから画像診断でないと診断できないものまで幅広いです。
脾臓の機能亢進を伴うものが多いですが、必ずしも伴っているとは限らないです。

・肝障害
検査数値の異常のみが大部分です。
重要なのは門脈圧亢進や食道静脈破裂の原因となることもあります。

・血液系障害
フェルティ症候群では白血球の中の顆粒球減少が認められます。
脾機能の亢進が一因と考えられています。
しかしその程度は様々であることから他の要因の関与も否定できません。
白血球減少以外の障害としては、
・貧血
・鉄吸収不良障害
などが起こることもあります。
重度の障害となることは稀です。

・下腿潰瘍
フェルティ症候群は血管炎を伴うことが多いため、下腿に難治性の潰瘍を生じます。
潰瘍の程度も深くて痛みがあります。

・免疫異常
フェルティ症候群の免疫異常は悪性関節リウマチに認められる免疫異常と同様で、リウマトイド因子が陽性となります。
リウマトイド因子とは自己抗体といわれるもののひとつです。
関節リウマチではリウマトイド因子が陽性となることが多いですが、必ず陽性となるわけではありません。

・易感染性
生命予後不良に関与しているのが易感染性です。
感染部位としては、
・尿路感染
・呼吸器感染症(肺炎・気管支炎)
・皮膚感染症(膿瘍・蜂窩織炎・膿疹)
などがあり、
原因としては、
顆粒球の減少や機能低下、慢性炎症による防御機能の低下や薬による副作用などがあります。

 

4.フェルティ症候群の検査と診断

◆血液検査

他の膠原病の有無や進行度を確認するため血液検査が行われます。

 

5.フェルティ症候群の治療

治療は慢性関節リウマチの治療に準じます。
生命に関わる重篤な感染症がある場合は優先してその治療を行います。
まだ確定的な治療法はなく多くの治療方法が試されています。

5-1.薬物療法

慢性関節リウマチの治療としては、抗リウマチ薬や免疫抑制剤などを使用します。
白血球減少には、副腎皮質ステロイド薬を用います。

5-2.脾藏摘出

正確な調査はないですが、易感染性に脾機能の亢進が関与していることから摘出後は易感染性が改善します。
しかし、脾機能亢進のみによって易感染性が起こるものではないので一時的な効果として考えられています。

 

6.フェルティ症候群の鑑別疾患

本疾患は鑑別のみでなく全身性エリテマトーデスや強皮症、多発性筋炎との重複にも注意が必要です。

◆全身性エリテマトーデス(SLE)

関節リウマチと最も合併しやすい疾患です。
発熱や全身倦怠感、関節や皮膚、腎臓や肺中枢神経などの内臓に様々な障害を起こす疾患です。

◆白血病

血液のがんとも言われていて、造血細胞に異変が起き、骨髄で白血病細胞が自律的に増殖し血液中にも白血病細胞があふれる血液疾患です。
血液細胞が減るために、貧血や出血症状、易感染性などが起こります。

◆悪性関節リウマチ

既存の関節リウマチ(rheumatic arthritis:RA)に、血管炎をはじめとする関節外症状を認め、
難治性又は重症な臨床病態を伴う場合に、悪性関節リウマチという。
フェルティでは白血球数減少、脾腫、易感染性をみる

 

7.フェルティ症候群の予後と後遺症

易感染性により生命予後は不良となります。
生命にかかわる感染症を優先して治療します。

その他にも滑膜や骨、軟骨の破壊も高度で、日常生活に支障をきたします。
原因不明ということもあり、確立した治療法もないため現在も種々の治療法が試されています。

 

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