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RSウイルス感染症の小児の症状を楽にする方法【当院の場合】

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1.RSウイルス感染症で当院がお子さんに出来ること

RSウイルス感染症で当院に相談されるケースはだいたい下記のような場合です。

①風邪かと思って、病院で「RSウイルス」と聞いて驚いて相談される。
②病院で薬は出たものの咳や息が苦しそうなので、何か出来ないかと親御さんが連れて来る。

①RSウイルス感染症は、高リスク児で呼吸困難の症状が見られなければ、普通の風邪と同じように数日で軽快します。
ですから、最初はみんな驚きますが、過剰に心配せずに呼吸困難に気を付けてよく見ててあげれば大丈夫なものです。
下記のチェックポイントを受診、再受診のタイミングの参考にしてください。

チェックポイント

□ 喉の下や胸がペコペコする(陥没呼吸)。
□ いつもと違う激しい咳込み。
□ 咳で眠れない。
□ ミルクを飲まない。息を吸うのがつらそう。
□ 元気が無い。ぐったりしている。

また、夜間や休日に判断に迷う場合は、下記のページを参考にしてみて下さい。厚労省研究班と日本小児学会の監修で大変秀逸かと思います。
対象の1ヶ月~6歳のお子さんのいるご家庭はこの機会にブックマークしておきましょう。

こどもの救急(ONLINE-QQ)

②RSウイルスは鼻水と熱が主な症状ですが、咳がきつい場合があります。
現代医学でも咳症状は、RSウイルスに限らずきつい薬でないと治まらないので、子供の場合は特に難しいようです。
一方、咳はよく相談される症状ですが、東洋医学でも咳は難しい症状の一つです。

そのため、当院がお子さんに出来ることは、「咳や息が少しでも楽になるように手を貸すこと」です。
そもそもRSウイルスには特効薬はありません。と言うか、風邪をはじめ、こうした上気道感染症の多くは十分な休養と安静で治癒します。
ですから、いかに上手に体を休ませてあげるかが重要と考えます。
※主症状が同様の風邪症候群でも基本的には同じです。

 

1-1.具体的な方針

お子さん方を触ってみると、意外に思われるかも知れませんが、赤ちゃんでも「肩が張っている」場合が多いようです。原因はいろいろあります。
「首、肩が張る」筋肉は、僧帽筋、胸鎖乳突筋、斜角筋、菱形筋、頭板状筋、肩甲挙筋、脊中起立筋といったところです。
このうち、僧帽筋、胸鎖乳突筋、斜角筋は、「呼吸補助筋」と言って、「努力性呼吸」つまり、肩で息を吸う時に使う筋肉です。
咳をするためなのか、これらが「張って」息が吸いづらくなっていることがあります。
また、胸の大胸筋、小胸筋、脇の前鋸筋、背中の菱形筋が何らかの理由で「張っている」と胸が十分膨らまず息を吸いにくくなるようです。
ですので、具体的な方針としては、これらを緩めてあげることです(揉んではいけない)。
上手くいくと呼吸が楽になってスヤスヤと眠ったりします。息が吸いづらくて咳込むことも減るようです。
見込みが違う場合は症状が変わりません。

 

1-2.具体的な方法

我が家でも、娘は小さいとき少し胸が弱く、RSウイルスはもちろん、風邪を引くといつも咳や呼吸がひどくなっていました。
可哀そうなので、なんとか楽にしようと色々工夫していました。

そういうこともあり、当院ではいくつかの方法を組み合わせます。

 

1-2-1.施術

小児鍼(刺さない鍼)
主にしますが、時には大人と同じ針をする事もあります(RSウイルスの場合はほとんどない)。
これはかなり強力だと思います。明らかに来院前後でお子さんの様子が変わります。

関節モビライゼーション
その他、当院では関節モビライゼーション技術を応用したりもします。
元々、私が使う技術はごくソフトな技術で痛みもありませんが、赤ちゃんにはさらにソフトな技術を用います。
具体的には、関節部を指で軽く押さえたり、皮膚を一定方向に軽く引っ張るだけです。
先ほど挙げた呼吸補助筋をつまんで緊張を調べ、緊張していればその筋肉の終わりか始まりの関節に施術します。
または、その筋肉の表面の皮膚を軽く引っ張ります。そうするとやはり呼吸を楽にしてあげられるようです。

 

1-2-2.養生指導

おうちで出来ること、親御さんにして欲しいことをお教えします。
詳しくは下記をご覧ください。

 

2.お家で出来ることを教えます

2-1.背中と肩をさする

当院では、まず、おうちでも出来る一番簡単な方法として温かい手で背中や肩をゴシゴシさする事を親御さんに教えます。
そうすると軽く発汗して筋肉や皮膚が緩むので、呼吸が楽になり、過剰な熱は下がります。
方向が重要です。基本的には上から下へさすります。

 

2-2.加温でなく保温

その後、汗で冷えないように乾いたタオルなどで覆ってあげるようにしましょう。
ウイルスをやっつけるには熱が必要です。そのために体温も上がるのです。
しかし、無理に加温をするのはおススメ出来ません。赤ちゃんの場合は、保温ぐらいがちょうどいいように思います。
暑い寒いが表現できず、自分で脱ぎ着出来ないためです。
実際には、背中に手を入れて熱いか冷たいか乾いているか湿っているかで決めます。

 

2-3.鼻水の処理

初期には鼻水が流れるので、写真のようにして鼻水を取るようにしましょう。
あふれた鼻水が喉を伝うと咳込みの一因となるからです。
この方法だと赤ちゃんの敏感な肌でも鼻水をかみ過ぎて荒れてしまうこともありません。
但し、流れるさらりとした透明な鼻水は、東洋医学では「冷え」の表れなので十分に暖かくしてあげることが必要です。
また、熱が十分に上がり、終盤になると鼻水が粘って塞がり、息が吸いにくく、口呼吸のため咳き込んだりします。
それを防ぐためにお母さんの口で鼻水を吸い出してあげるようにしましょう。

 

2-4.加湿

部屋の加湿は十分にしてあげてください。この時期の乾燥は呼吸をつらくしますし、ウイルスに有利に働きます。

 

2-5.ヴィックスヴェポラップ

私が好きなのは、「ヴィックスヴェポラップ」です。これを胸や肩に塗ると呼吸が楽になることが結構あります。
調べてみると、あまりきつい薬は入っておらずハーブや漢方薬みたいな構成成分なので、注意書きはよく読むべきですが比較的安全かと思います。(6ヶ月未満の乳児には使用しないと書いてありますね
もちろん合わない場合はすぐに止めるべきです。

 

2-6.梨

少し時期が遅いですが、熱が高くて食欲が無い場合は、梨を食べさせるといいです。小さい子の場合、すりおろしてスプーンで食べさせます。
下痢を伴う、痰が多い時は控えますが、梨には、咽喉を潤し熱を冷ます作用があるので空咳には良いです。
呼吸音がヒューヒューの時は良い、ゼロゼロは控えると覚えておいても良いでしょう。

 

3.その他

1)当院では、お問合せがあった時、RSウイルス感染症の赤ちゃんの症状の治療に限らず、一般的な風邪(感冒)症状でもそうですが、まず、午前中の体温を電話でお問合せがあった場合、お聞きします。

もし、午前中の体温が37℃以下で、機嫌が良ければ来院されないでお家でゆっくりするようにお勧めします。
大抵の風邪様の疾患は、昼から夜にかけて体温が上昇し、夜中に最高になります。
そして、明け方3~5時ごろに発汗し、体温が37℃以下になります。
それを数日、3~5日程度繰り返し治癒するのが理想的なようです。

このような場合、上手く治癒の流れに乗っていると考えられるので、外に出して疲れさせるよりお家でゆっくり眠らせた方が良いと考えます。
ですから、午前中でも体温が37℃を越えている場合は、診せて戴くことにしています。

 

2)RSウイルスは大きくなるまでに何回も感染します。そのたびに症状は軽くなって行きます。
しかし、RSウイルスに限らず、風邪をひいた時に咳が強くなり易い子は普段から怒りっぽい、わがまま、落ち着きがない子が多いようです。
そのため、普段からの定期的な小児鍼と適切な養生をおすすめします。

 

※注意※

この文章は、当院に通院中のお子さんの親御さんの参考に書かれた文章です。
ですから、ここに書かれた事柄を当院の患者さん以外が実行されても責任は負いかねます。
もし、実行される場合は自己責任でお願い致します。ご了承ください。

 

 

関連記事:

★風邪(感冒)を早く治す?薬?【よく分かる風邪の基本】(基本的には一緒です)

★RSウイルスとは?わかりやすく赤ちゃんと大人の症状を解説

 

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