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副鼻腔炎(蓄膿症)とは?症状・原因・治療の解説

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1.副鼻腔炎(蓄膿症)について

副鼻腔とは鼻の中(鼻腔)に繋がる空洞で、副鼻腔の粘膜に炎症が起きることを副鼻腔炎と言います。
多くは風邪や花粉症になどにより、鼻の中に炎症が続き、副鼻腔炎が起こりやすくなります。
蓄膿とは膿が体内に溜まっている状態で狭義には慢性副鼻腔炎のことをいいます。

副鼻腔炎の人は日本に約100万人~200万人いると言われています。
現在も増加傾向にある疾患の1つです。

 

【秋・春】それ本当に花粉症?症状で区別する疾患TOP4についてはこちら

 

2.副鼻腔とは

鼻は大きく分けて外鼻・鼻腔・副鼻腔に分かれます。
外鼻は鼻をそのまま外からみた鼻の構造です。

鼻腔は鼻の中の構造をいい、上鼻道・中鼻道・下鼻道というトンネルがあります。

副鼻腔は鼻腔に繋がる4対の空洞(上顎洞・前頭洞・篩骨洞・蝶形骨洞)をいいます

 

◆副鼻腔の構造

 

 

副鼻腔は鼻を囲む骨の空洞(上顎洞・前頭洞・篩骨洞・蝶形骨洞)です。
内側には粘膜が張っていて、それぞれの空洞が鼻腔に繋がっています。

・上顎洞
上顎骨が作る空洞で副鼻腔の中で最も大きい空洞です。
空洞内の上部は眼窩があり、下部は歯根(歯槽突起)が突出しています。
鼻腔の中鼻道に開口しています。
上顎洞内の粘膜は、上歯槽神経・眼窩下神経(三叉神経の枝)が分布しています

・前頭洞
前頭骨の内部にある空洞です。
薄い中隔で左右に分かれており、中鼻道(篩骨漏斗)に開口します。
前頭洞内の粘膜は、眼窩下神経(三叉神経の枝)が分布しています。

・篩骨洞
篩骨の内部にある空洞で、鼻腔と眼窩の間にあります。
篩骨は前篩骨洞・中篩骨洞・後篩骨洞にに分けられ、多くの小腔があるため篩骨迷路と言われています。
前・中篩骨洞は上鼻道に開口し、後篩骨洞は上鼻道に開口しています。
篩骨洞の粘膜は、前・後篩骨神経(三叉神経の枝)が分布しています。

・蝶形骨洞
蝶形骨の内部にある空洞で、鼻腔の後上部に開口しています。
蝶形骨洞の粘膜は後篩骨神経(三叉神経の枝)が分布しています。

 

◆副鼻腔の役割

副鼻腔の機能的意義は明らかではありません。
現在では、

・吸気の温度調節

・頭蓋の軽量化

・発声の共鳴

などがあげられています。

 

3.副鼻腔炎の症状

重症度により程度は異なります。

◆黄色い鼻水

鼻水は色によって内容物がある程度わかります。
黄色い鼻水は、白血球や免疫細胞の死骸の色です。
ウイルスや細菌に感染すると、体は血管を拡張しその部位を充血させます(炎症反応)。
すると免疫機能が活発に働き、菌やウイルスと戦います。
その死骸が黄色い鼻水となって出てきます。

◆後鼻漏

鼻水が喉のほうに流れることを後鼻漏といいます。

◆痰・咳

後鼻漏により痰や咳などの症状が起こります。

◆鼻づまり

鼻腔に炎症が生じ腫れるため鼻づまりを感じます。

◆悪臭を感じる

副鼻腔内の粘膜は細菌に感染しているため、悪臭を感じます。

◆頭痛・顔面痛・頬の痛み

副鼻腔に炎症を生じると目の奥の痛みや頭痛、頬の痛みが生じます。

◆においが分かりづらい

においを感知する嗅粘膜は上鼻道の手前にあります。
慢性的に炎症が起こると、粘膜が傷つきにおいが分かりづらくなります

嗅覚障害についてはこちら

 

4.副鼻腔炎の分類

◆急性副鼻腔炎

ウイルスの感染が起こり、数日してから副鼻腔内で細菌に感染し発症することをいいます。

◆慢性副鼻腔炎

副鼻腔炎の症状が3か月以上続くものを慢性副鼻腔炎といいます。

◆好酸球性副鼻腔炎

副鼻腔内に好酸球が過剰になりポリープ(鼻茸)が多発します。
原因はよくわかっていませんが、喘息に合併する副鼻腔炎で、指定難病に登録されています。

◆真菌性副鼻腔炎

真菌(カビ)による副鼻腔炎で、アスペルギルスという真菌が最も多いです。
他にもムコール・カンジタなどが原因となります。
多くは片側に発症し、上顎洞に真菌の塊を形成します。
これらの真菌はありふれた真菌です。
そのため基礎疾患や抵抗力の落ちている、抗生物質を頻回に飲んでいる方に起こりやすいです。

◆歯性上顎洞炎

虫歯や歯周炎を長期間放置していると上顎洞にまで細菌が入り炎症が起こります。
この場合は虫歯の治療と副鼻腔の治療を同時に行う必要があります。

 

5.副鼻腔炎の原因

風邪やアレルギー性鼻炎により鼻粘膜に炎症が起こると副鼻腔の開口している孔が塞がることがあります。
すると副鼻腔内で細菌が増殖し炎症が起き、化膿し膿が溜まります。
原因菌として、
肺炎球菌が最も多く、次いでインフルエンザ菌・黄色ブドウ球菌・モラクセラ・カタラーリスなどがあります。
膿が溜まると通気がさらに悪くなるため悪循環となります。

注:歴史的な理由によりインフルエンザ菌と名前が付いていますが、インフルエンザの病原体ではありません。

 

6.副鼻腔炎の診断と検査

副鼻腔の検査は画像診断や直接鼻腔の中を見ることが基本となります。

◆鼻鏡・内視鏡検査

直接鼻の中をみることで炎症の有無やポリープの有無を調べることが出来ます。

◆画像検査

レントゲンやCTスキャンにより画像検査を行います。
炎症部位の特定や粘膜の肥厚を確認します。

◆細菌検査

細い綿棒や吸引装置を鼻に入れて、鼻汁を取り原因となっている菌を特定します。

 

7.副鼻腔炎の鑑別

副鼻腔炎が疑われる場合画像や細菌検査によって副鼻腔炎の鑑別は容易となりました。
しかし風邪や花粉症により慢性的に鼻炎のある方は併発する場合もあるので注意が必要です。

◆風邪(感冒)

風邪により副鼻腔炎を併発することもあります。
長引く鼻づまりや鼻水には注意しましょう。

風邪(感冒)についてはこちら

◆花粉症(アレルギー性鼻炎)

花粉症により副鼻腔炎がおこることもあります。
花粉症では基本サラサラした鼻水が出ますが、黄色く粘っこい鼻水が出る場合には副鼻腔炎を併発している可能性もあります。

アレルギー性鼻炎についてはこちら

【秋・春】それ本当に花粉症?症状で区別する疾患TOP4についてはこちら

 

◆歯性上顎洞炎

上顎洞に膿が溜まり歯痛が起こることもあります。
また虫歯により上顎洞も細菌感染を起こす場合もあります。

 

8.副鼻腔炎の一般的な治療

◆保存療法

保存療法とは手術療法以外の治療方法をいいます。

・薬物療法
抗菌薬や抗炎症剤、鎮痛剤や痰を出しやすく薬が主に処方されます。

・鼻吸引・洗浄
溜まった鼻水を吸引して取り除きます。
また上顎洞に炎症がある場合は針を副鼻腔に刺入して生理食塩水を注入し洗浄するものもあります。

・ネブライザー療法
抗菌薬などを霧状にし、鼻から吸い込み副鼻腔に送ります。
副作用も少なく高齢者や小児への影響も少ない治療法です。

◆手術療法

・拡大前頭洞手術
前頭洞の炎症は目や脳が近接しているため副鼻腔炎が悪化すると危険です。
鼻腔内から内視鏡を入れ前頭洞を拡大する手術を行います。

・内視鏡下副鼻内整復術
鼻の中にある鼻中隔や中甲介、下甲介に変形や空洞が認められる場合はそれらを整復します。

・ESS内視鏡副鼻腔手術
副鼻腔と鼻腔がつながる孔を開放し、炎症が起こっている粘膜を除去します。

 

9.副鼻腔炎の予後と後遺症

急性副鼻腔炎では鼻粘膜の炎症が取り除かれると副鼻腔炎も自然治癒することが多いです。
しかし上述したように副鼻腔内での細菌感染は悪循環を起こし状態を悪化させます。
重症となれば目や脳への影響もあるため医療機関を受診しましょう。

他の臓器・器官への波及

・中耳炎
耳に外耳・中耳・内耳という部位があります。
副鼻腔炎の菌が耳管を通り中耳まで至ると、耳管の働きが悪くなったり、中耳に感染が起こると中耳炎になります。

・眼窩内合併症
眼瞼蜂巣炎・眼窩蜂巣炎・眼窩骨膜下腫瘍・眼窩腫瘍など

・頭蓋内合併症
硬膜外腫瘍・硬膜下腫瘍・脳腫瘍・髄膜炎・海綿静脈洞血栓など

・呼吸器疾患の合併
気管支喘息などの呼吸器疾患の合併

 

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