an's diary 杏の日記, 手の痛み

野球肘の原因・症状・治療

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1.野球肘とは

野球によるスローイング動作、特に成長期の投手に多く,オーバーユース(使いすぎ)で発生するスポーツ障害です。

別名「リトルリーガー肘」と言います。

 

2.野球肘の症状

・投球時の疼痛

筋や腱、骨膜に炎症が起こるため痛みが起こります。

 

・肘の腫れ

受傷部位である肘に炎症が起き腫れがでます。

 

・肘の可動域制限

肘周辺の痛みにより可動域が制限されます。

肘が伸ばしにくい、曲げにくいといった症状がでます。

 

・ロッキング症状

軟骨が骨からはがれると遊離体(関節ねずみ)と関節内にはまり込み曲げ伸ばしが困難となります。

 

3.肘の構造

肘関節を構成する骨は三つで、上腕骨・橈骨・尺骨となります。

さらに上腕骨の内側・外側・後方には多くの筋肉が付着します。

 

内側に付着すにる筋肉
筋肉 起始 停止 神経 作用
円回内筋  上腕頭:上腕骨内側上顆
尺骨頭:尺骨鈎状突起
橈骨中央の外側面 正中神経c6~c7 前腕を内側にひねる動作

肘関節を曲げる動作

 橈側手根屈筋  上腕骨内側上顆   第2・3中手骨底  正中神経C6~C7  肘関節を曲げる動作
尺側手根屈筋

上腕頭:上腕骨内側上顆

尺骨頭:肘頭後面 豆状骨

 第5中手骨底  尺骨神経C7~T1  肘関節を曲げる動作
 長掌筋  上腕骨内側上顆  手掌腱膜

屈筋支帯

 正中神経C7~T1 肘関節を曲げる動作
外側に付着する筋肉
 腕橈骨筋 上腕骨外側縁

外側上腕筋間中隔

橈骨茎状突起 橈骨神経C5~C6 肘関節を曲げる動作

前腕を内側、外側にひねる動作

回外筋 上腕骨外側上顆

肘関節包の後面

橈骨近位の外側面 橈骨神経 前腕を外側にひねる動作
長橈側手根伸筋 上腕骨外側縁 第2中手骨底背側 橈骨神経C6~C7 手関節の背屈・橈側「親指側」に曲げる動作
尺側手根伸筋 上腕骨外側上顆

尺骨頭

 第5中手骨底 橈骨神経C7~C8 手関節の背屈・尺屈「小指側」に曲げる動作
     前方に付着する筋肉
 上腕筋  上腕骨前面  尺骨粗面  筋皮神経C5~C6  肘関節を曲げる動作
 上腕二頭筋  長頭:肩甲骨関節上結節

短頭:肩甲骨烏口突起

 橈骨粗面  筋皮神経C5~C6  肘関節を曲げる動作

前腕を外側にひねる動作

後方に付着する筋肉
上腕三頭筋 筋 長 頭:肩甲骨関節下結節

外側頭:上腕骨後内側

短 頭:上腕骨後後側

尺骨肘頭 橈骨神経C6~C8 肘関節を伸ばす動作
肘筋 上腕骨外側上顆後面 肘頭

尺骨後面

橈骨神経C7~C8 肘関節を伸ばす動作

 

 

4.野球肘の原因

原因は内側・外側・後方型に分類されます。

 

参照:MLB投球打撃分析「究極の投球フォームについて考える」より

 

◆内側型

投球動作時(画像2.3)では、肘の内側部に牽引力が加わります。

そのため、回内筋群や内側側副靱帯、尺骨神経がストレッチされ、微細損傷が発生します。

重症例では上腕骨内側上顆の骨が牽引力によって剥離骨折を起こすこともあります。

成長に伴い変形が進み遅発性尺骨神経麻痺や肘部管症候群を発生する場合もあります。

 

注:微細損傷「組織が少し傷ついた状態」

回内筋群「手のひらを内側に捻る筋」

 

◆外側型

加速期から減速期(画像3.4)には肘に外反力がかかります。

そのため上腕骨小頭や橈骨頭に圧迫力が加わり、骨の壊死・欠損・遊離体などの離断性骨軟骨炎が発生します。

ロック症状が出ると変形性関節症となる場合もあります。

 

注:遊離体「関節内に骨・軟骨片が浮遊した状態]

内側側副靱帯「肘の内側にある靱帯」

 

◆後方型

減速期(画像4)には肘が伸展されます。

そのため肘頭に牽引力や圧迫力が加わり、剥離や疲労骨折などの変化をきたします。

 

 

 

5.野球肘の一般的な治療

◆保存療法

・アイシング「冷やす」

炎症反応がある部位は充血し痛みが強いため冷やします。

・患部安静

受傷時は怪我の再発を防止し、自然治癒を遅らせないようにするため基本安静にします。

・固定具

器具などを用いて固定し、患部の安静をはかります。

主に厚紙・三角巾などを用いて患部を安静にします。

 

◆手術療法

・関節遊離体(関節ネズミ)ができてしまうと、関節がロックされ動かなくなります。

そのため摘出手術となることもあります。

 

6.野球肘の予防

・練習量の見直しや投球動作の見直しが必要

・投球制限、一日50、一週間200球が目安

・筋力トレーニング

・フォームの改善

 

7.野球肘の鑑別疾患

◆テニス肘「外側上顆炎」

 

8.野球肘の予後と後遺症

予後良好と言われています。

しかし自己判断で練習再開、途中で治療やめたりすると、成人になってから肘が完全に曲げ伸ばしできなくなったり変形が進み神経を圧迫することがあります。

成人になってから、手術する場合もあります。

 

 

 

※内容に誤りや情報が古いなどありましたらお手数ですがご一報ください。

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